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灌頂

かんじょう異読 かんちょう
名詞
1
標準
baptism-like ceremony performed by the buddhas on a bodhisattva who attains buddhahood
文例 · 用例
伝教大師の円頓戒に当るものは、弘法大師に在っては灌頂でありまして、この儀式を通して人々に人格完成の希望を喚起せしめ、かつ自覚に便利な宗教的な合言葉を与えて口に唱えしめ、以て現実生活に就かしめるのであります。
岡本かの子 仏教人生読本 青空文庫
しかし弘法大師における灌頂は、伝教大師における戒壇ほど主力なものではなくて、弘法大師の得意とするところは、あらゆる真、善、美、の形式をまず人々に与えて、理想の匂いを感覚より浸み込ませ、現実に含める理想の価値をところを換えず即座に見出させようとする教法であります。
岡本かの子 仏教人生読本 青空文庫
」 お千世は、薄気味悪そうに、お孝の袂に掴まりながら、直ぐ目の前なを、爪立って覗くように、と見ると、比羅紙の、およそ二枚|凧ぐらいな大きさの真中にぼつりぼつりと筆太に、南無阿弥陀仏、と書いたのが、じめじめとして、さながら、水から這上った流灌頂のごとく、朦朧として陰気に見える。
泉鏡花 日本橋 青空文庫
一ツ目小僧の豆腐買は、流灌頂の野川の縁を、大笠を俯向けて、跣足でちょこちょこと巧みに歩行くなど、仕掛ものになっている。
泉鏡花 伯爵の釵 青空文庫
脇指は如何に長くても脅かしにはならぬ、まして一坐の者は皆|血烟りの灌頂洗礼を受けている者達だ。
幸田露伴 蒲生氏郷 青空文庫
止観は隋の天台智者大師の所説にして門人|灌頂の記したものである。
幸田露伴 連環記 青空文庫
まじまじと控えた、が、そうした鼻の頭の赤いのだからこそ可けれ、嘴の黒い烏だと、そのままの流灌頂
泉鏡花 茸の舞姫 青空文庫
智証大師伝法|灌頂の道場。
岡本かの子 取返し物語 青空文庫
作例 · 標準
厳しい修行の果てに、菩薩が最高位の覚りに達する際の灌頂の儀式を想像する。
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経典には、諸仏の手によって頭頂に水が注がれる灌頂の場面が神秘的に描かれている。
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真理を体得した者が受ける灌頂は、世俗のしがらみを断ち切る究極の儀礼とされる。
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十地の菩薩が、最後の一歩として諸仏から灌頂を授かる瞬間を観想する。
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2
標準
baptism-like ceremony for conferring onto someone precepts, a mystic teaching, etc. (in esoteric Buddhism)
作例 · 標準
密教の正統な継承者として認められるため、師僧から直々に灌頂を授かった。
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薄暗い堂内で、曼荼羅を前に執り行われる灌頂の儀式は独特の緊張感に包まれていた。
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伝法灌頂を終えた僧侶は、いよいよ一寺を任される資格を得ることになる。
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「ええっ、阿闍梨から結縁灌頂を受ける機会なんて、そうそうあるものじゃないよ。」
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3
標準
pouring water onto a gravestone
作例 · 標準
お彼岸の墓参りで、柄杓を手に取って墓石の頂に静かに灌頂を施した。
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故人を偲びながら、冷たい水を丁寧に注いで灌頂を行うのが我が家の習慣だ。
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灌頂を終えた後の墓石は、夕日に照らされてしっとりと濡れた輝きを放っていた。
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「さあ、お父さんの墓石にたっぷり水をかけて、灌頂してあげようね。」
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4
標準
teaching esoteric techniques, compositions, etc. (in Japanese poetry or music)
作例 · 標準
和歌の奥義を伝えるため、限られた弟子だけに歌道の灌頂が行われたという。
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楽譜には書き残せない秘伝の旋律が、口伝と灌頂の儀式を通じて現代まで継承されている。
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師匠から伝統芸能の灌頂を受けた日の夜は、その責任の重さに身が引き締まる思いだった。
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「まさか、彼が流派の灌頂を受けていたなんて、今の今まで知らなかったよ。」
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ウィキペディア

灌頂 とは、菩薩が仏になる時、その頭に諸仏が水を注ぎ、仏の位(くらい)に達したことを証明すること。密教においては、頭頂に水を灌いで諸仏や曼荼羅と縁を結び、正しくは種々の戒律や資格を授けて正統な継承者とするための儀式のことをいう。本項では密教における灌頂について述べる。

出典: 灌頂 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0