意趣返し
いしゅがえし
名詞動詞-サ変
標準
revenge
文例 · 用例
もう一寸待つがいい、この図々しい奴、おまへの恥知らずに意趣返しせずになんぞゐられるものか!
— 中原中也 『山間秘話』 青空文庫
掏摸に金をすられた肥った年増の顔、その密告によって疑いの目を見張る刑事の典型的な探偵づら、それからポーラを取られた意趣返しの機会をねらう悪漢フレッド、そういう顔が順々に現われるだけでそれをながめる観客は今までに起こって来た事件の行きさつを一つ一つありありと思い出させられる。
— 寺田寅彦 『映画雑感(1)』 青空文庫
思ひの叶はぬ意趣返しに、何と!
— 泉鏡太郎 『三人の盲の話』 青空文庫
……この風の止んだ静かな山の暮方に、でもどこかそこらの丘の上から、意趣返しに羽団扇で吹かしているのかも知れません。
— ――(前題――楊弓) 『ピストルの使い方』 青空文庫
欺すと山※を頼んで、意趣返しを為せますよ。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
映り返された二面の鏡その一つ/\も、また再び意趣返しでもするように、映し返して来た鏡に向っても、また、共に映し返された鏡に向っても傍杖に苦渋な姿を何十何百かの分身の映像まで伴って反撃的に映り返して行く。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
わたくしは、それをたゞ昨日の意趣返しとばかり思ってひたすら無関心の工夫をしていますと、彼女はしまいに、「へん、どうせ、あたいは、てめえには適わねえよう」 と泣きながら言った一言で、わたくしはこの白痴も女であることを感じました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
」 愛吉は堪えかね、堪えかねて、火の粉が入ったようにぐッとその目を圧え、「だって、だって何でさ、加茂川亘さんて――その、あの、根岸の歌の先生ね、青公家の宗匠ン許へ、お嬢さんの意趣返しに、私が暴れ込んだ時、絽の紋附と、目録の入費を現金で出しておくんなすったお嬢さんを大贔屓の――新聞社の旦那でさ。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
作例 · 標準
彼はかつて自分を裏切った同僚に対し、プロジェクトの失敗という形で執拗な意趣返しを企てた。
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「あんな些細なミスをいつまでも根に持って、わざと返信を遅らせるなんて、子供じみた意趣返しはやめなさいよ」
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ライバル会社の新製品発表を妨害するような宣伝活動は、業界内では露骨な意趣返しと見なされている。
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彼女は昇進を阻まれたことへの意趣返しとして、退職の間際に機密情報を持ち出した疑いがある。
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