恕
じょ
名詞
標準
consideration
文例 · 用例
高浜さんには礼を失した点も多かろうと思うが昔に免じて御宥恕を願いたい。
— 寺田寅彦 『高浜さんと私』 青空文庫
瓦屋根の覆いを冠った朱塗の大鳥居には、良恕法親王の筆と知られた、名高い「三国第一山」の額が架かってある。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
こういうふうに考えて来ると世事の交渉を回避する学者や、義理の拘束から逃走する芸術家を営巣繁殖期に入った鳥の類だと思って、いくぶんの寛恕をもってこれに臨むということもできるかもしれない。
— 寺田寅彦 『破片』 青空文庫
せめて土産に敵情でも探って来れば、まだ言訳もあるんだが、刻苦して探っても敵の用心が厳しくって、残念ながら分らなかったというならまだも恕すべきであるに、先に将校に検べられた時も、前刻吾が聞いた時も、いいようもあろうものを、敵情なんざ聞こうとも、見ようとも思わなかったは、実に驚く。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
時に画工――画家、画伯には違ひないが、何うも、画工さんの方が、分けて旅には親味がある(以下、時に諸氏に敬語を略する事を恕されたし。
— 泉鏡太郎 『十和田湖』 青空文庫
ああはたして仁なりや、しかも一人の渠が残忍|苛酷にして、恕すべき老車夫を懲罰し、憐むべき母と子を厳責したりし尽瘁を、讃歎するもの無きはいかん。
— 泉鏡花 『夜行巡査』 青空文庫
マアそれも恕すべきこととすれば恕すべきことである。
— 幸田露伴 『骨董』 青空文庫
よき物まいらせんとてかの君手さげの内を探りたまいしが、こはいかに宝丹を入れ置きぬと覚えしにと当惑のさまを、貴嬢は見たまいて、いなさまでに候わずとしいて取り繕わんとなしたもうがおかしく、その時もしわが顔に卑下の色の動きたりせば恕したまえ。
— 国木田独歩 『おとずれ』 青空文庫
作例 · 標準
相手の立場を理解しようとする「恕」(じょ、consideration)の心は、人間関係を円滑にする。
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彼は、周囲の人々に「恕」の精神で接するため、誰からも慕われている。
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「恕」を実践することは、時には自分自身の感情を一時的に抑えることも意味する。
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