憎しみ
にくしみ
名詞頻度ランク #12954 · 青空 748 例
標準
hatred
文例 · 用例
御覧ぜよ、奥方の御目には我れを憎しみ、殿をば嘲りの色の浮かび給ひしを」 女子は太息に胸の雲を消して、月もる窓を引たつれば、音に目さめて泣出る稚児を、「あはれ可愛し、いかなる夢をか見つる。
— 樋口一葉 『軒もる月』 青空文庫
その表情に現はれた憎しみの感情は、成人のもつてるそれでなく、むしろ子供や野獸などにみる純眞の原始本能に類してゐる。
— 萩原朔太郎 『田端に居た頃』 青空文庫
正成ばかりでなく、新田一族に對しても、決して仇敵としての憎しみを持たなかつた。
— 萩原朔太郎 『足利尊氏』 青空文庫
それだもんだからみんなも余計に憎しみをかけて、あんな仕置をするようにもなったんだから、親分にもよくその訳を云ってくれと頼んでいました」「むむ」と、半七は笑いながらうなずいた。
— 鬼娘 『半七捕物帳』 青空文庫
私とそつくりおなじ男がゐて、この世にひとつものがふたつ要らぬといふ心から憎しみ合つたわけでもなければ、その男が私の妻の以前のいろであつて、いつもいつもその二度三度の事實をこまかく自然主義ふうに隣人どもへ言ひふらして歩いてゐるといふわけでもなかつた。
— 太宰治 『逆行』 青空文庫
私とそっくりおなじ男がいて、この世にひとつものがふたつ要らぬという心から憎しみ合ったわけでもなければ、その男が私の妻の以前のいろであって、いつもいつもその二度三度の事実をこまかく自然主義ふうに隣人どもへ言いふらして歩いているというわけでもなかった。
— 太宰治 『逆行』 青空文庫
けれども一日おきに向い合っているうちに、二人の距離と、彼自身の中に否応なしに育っていく無体な欲念との間に、ほとんど憎しみともいえそうな根深い執着を感じはじめていた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
二週間前なら朋輩たちは、この手紙を素直に慧鶴に渡してうどんか煎餅でも奢らせる工夫をするのが頂上だったろうけれど慧鶴に憎しみを持出した此頃の彼等は、彼等に叛いた同僚に一泡吹かす手段にこの手紙を利用した。
— 岡本かの子 『宝永噴火』 青空文庫
作例 · 標準
長年の憎しみを乗り越えて、ようやく二つの部族は和平協定を結ぶことに合意した。
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彼女の瞳には、かつての恋人に対する深い憎しみが静かに燃え上がっていた。
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負の連鎖を断ち切るためには、憎しみではなく寛容な心を持つことが不可欠だ。
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