怨恨
えんこん
名詞
標準
enmity
文例 · 用例
それは私の故郷の景物を歌つたもので、鬱憤と怨恨とにみちた感激調の數篇を寄せたものであつたが、彼がその詩を讀んで行く中に、やみがたい悲痛の感動が湧きあがつてきて、心緒の興奮を押へることができなくなつた。
— 萩原朔太郎 『芥川龍之介の死』 青空文庫
それは仲間に入れてもらえなかった人の怨恨によるともいわれ、またクロトンの市民等がピタゴラス一派の権勢があまり強すぎて暴君化することを恐れたためともいわれている。
— 寺田寅彦 『ピタゴラスと豆』 青空文庫
そうして、ロシア人から憎悪と怨恨を受けるのは彼等ばかりだ。
— 黒島傳治 『氷河』 青空文庫
…… 日本軍の攻撃が厳重になればなる程、パルチザンの怨恨と復仇は鋭利になった。
— 黒島傳治 『氷河』 青空文庫
何為か、その上、幼い記憶に怨恨があるような心持が、一目見ると直ぐにむらむらと起ったから――この時黄色い、でっぷりした眉のない顔を上げて、じろりと額で見上げたのを、織次は屹と唯一目。
— 泉鏡花 『国貞えがく』 青空文庫
ばかめ、こんな爺さんを掴めえて、剣突もすさまじいや、なんだと思っていやがんでえ、こう指一本でも指してみろ、今じゃおいらが後見だ」 憤慨と、軽侮と、怨恨とを満たしたる、視線の赴くところ、麹町一番町英国公使館の土塀のあたりを、柳の木立ちに隠見して、角燈あり、南をさして行く。
— 泉鏡花 『夜行巡査』 青空文庫
こういう場合に傍観者から見て最も滑稽に思われることは、この有機的体系の素材として使用された素材自身、もしくはその供給者が、その素材を使って立派なものを作り上げ、そうして名工としての栄誉を博した陶工に対して不平|怨恨の眼を向けるという事実である。
— 寺田寅彦 『空想日録』 青空文庫
ダーウィンが彼の進化論をまとめ上げて、それが一般に持てはやされた時代には、おそらくダーウィンに対して前述の粘土供給者と同様の怨恨をいだき、ダーウィンを盗賊呼ばわりしたものが三人や五人は必ずあったであろうと想像される。
— 寺田寅彦 『空想日録』 青空文庫
作例 · 標準
長年の怨恨が、ついに復讐という形で爆発した。
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彼は心に秘めた怨恨を晴らすため、綿密な計画を立てていた。
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怨恨による事件は、しばしば予測不可能な悲劇を引き起こす。
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過去の出来事から生じた怨恨が、二つの家系を対立させている。
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