欣喜
きんき
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
pleasure
文例 · 用例
深く考えれば考えるほど、いよいよ人生の真理を覚知し得て欣喜勇躍するのであります。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
馬鹿な弟子どもは、あの人を神の御子だと信じていて、そうして神の国の福音とかいうものを、あの人から伝え聞いては、浅間しくも、欣喜雀躍している。
— 太宰治 『駈込み訴え』 青空文庫
このようにしている間に、次第に粗より精になり、偏より円に至り、礙より通に進み、小より大に進化して、何時となく純熟して、終には識得煥発・欣喜雀躍の境地に至る。
— 幸田露伴 『一貫章義(現代訳)』 青空文庫
下女心配で堪らず、その昏に跣で逃げ帰り、その父兄|愕いて暇を乞いに来たので馬琴不思議に思い、色々聞き糺すと右次第、全く小説の妙趣向が浮かんだ欣喜の余りに出た独り言にほかならずと分り、大笑いで済んだとある。
— 猪に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
彼からは今まであったものが失われて、見たところ貧しくはなるけれども、その為めには彼は憂えないのみか、却って欣喜し雀躍する。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
この時にあたって、本格探偵小説の元祖ともいうべき「マリー・ロオジェ事件」が平林氏の忠実にして流暢なる翻訳によって「新青年」に紹介されたことは欣喜に堪えぬところである。
— 小酒井不木 『「マリー・ロオジェ事件」の研究』 青空文庫
保守派、反対派は欣喜雀躍してツルゲーネフのそのよびかたを、それから適用するようになった。
— 宮本百合子 『ツルゲーネフの生きかた』 青空文庫
五十四歳の時、一種の靈的光明に接して、かの神夢を見たうらなひ者の樣に、欣喜雀躍、忘我の境に這入つてから、官能的世界を道徳的に説明し初め、科學的著述をやめてしまつた。
— 岩野泡鳴 『神秘的半獸主義』 青空文庫