夕暉
せっき
名詞
標準
rays of the setting sun
文例 · 用例
しかれどもさらに精密にこれを観察せば兵の太陽はその光輝|燦爛たるがごとしといえども夕暉すでに斜めに西山に入らんとする絶望的のものにして、かの富の太陽は紅輪|杲々としてまさに半天に躍り上らんとする希望的のものなるを見るべし。
— 徳富蘇峰 『将来の日本』 青空文庫
帯水襟山対夕暉、万千気象跋波磯、市人不解風流趣、漫入酒家沽酔帰。
— 井上円了 『南半球五万哩』 青空文庫
そして自分の畑を自分の手で処理するといったようなこれまでの気儘な態度をあらためて、自分はただこの畑の世話をするために雇われた貧しい働き人の一人に過ぎないような謙遜な気もちで、一切を自然にまかせっきりにして、傍からそっと草を抜き、肥料を施しなどした。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
珍客――私達――の出現にすっかりよろこんで、お客のほうは女店員に任せっきり、いろいろ江戸時代の絵を出して来たり、自分の著した“Netsuke”と題する研究的な一書を見せたり、そのあいだも、何にするのか女中のお仕着せみたいな染め絣が一尺二尺とよく売れて行く。
— 白夜幻想曲 『踊る地平線』 青空文庫
何もかも試補のゾロトゥーハに委せっきりで、しかもその試補が世界一の収賄漢ときていまさあ。
— または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊 『死せる魂』 青空文庫
お母さんが病気で、よそのおばさんにまかせっきりだから……。
— 豊島与志雄 『市郎の店』 青空文庫
僕は実は宿のこともBさんに任かせっきりになっているんだが、………」「宿は日本人|倶楽部に話してある。
— 芥川龍之介 『湖南の扇』 青空文庫
あなたのお話を承っておりますと、ただ御近所の方々に任せっきりで、わたくし共はまるで無視されたとしか思えません。
— 豊島与志雄 『絶縁体』 青空文庫
作例 · 標準
海辺の丘に立つと、水平線の彼方に沈みゆく太陽が放つ、まばゆい夕暉が波間を黄金色に染めていた。
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静かな寺院の境内に差し込む夕暉が、古い木造建築の柱を暖かく包み込んでいる。
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「見て、あの夕暉の美しさ。一日が終わる前の、ほんの一瞬のご褒美みたいだね」と彼女が呟いた。
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