疎ましい
うとましい
形容詞
標準
disagreeable
文例 · 用例
今更、わが子を勿体ないと言ったところで、愛想笑いをしたところで、いかにそれが寂しく憐れなものに感じられるものにせよ、やはり疎ましいものに思わずにはいられませんでした。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
二度三度行くうちに、何か疎ましい感じだった逗子の町や葉山の海岸にも、いつとはなし淡い懐かしみも出来て、この一と夏を子供と一緒にここで過ごすのも悪くないという気もして、葉子と一緒に家を捜してみることもあった。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
」 私は斯う口に出かゝる問ひを、下を向いてぐつと唾と一しよに呑み込み呑み込みし、時に疎ましい探るやうな目付を彼に向けた。
— 嘉村礒多 『途上』 青空文庫
一度はお半の誘ひの手を振り切り兼ねて、離室に誘はれた文三郎も、兄の事や母家のことを考へると、お半の色つぽさが、恐しいものにも、疎ましいものにも見えた」「――」 平次の説明の微妙さに、主人の彦七は默りこくつてしまひましたが、聽いて居る八五郎は、呆氣に取られて鼻の穴をふくらませて聽き入つて居ります。
— 尼が紅 『錢形平次捕物控』 青空文庫
一度はお半の誘いの手を振り切り兼ねて、離屋に誘われた文三郎も、兄の事や母親のことを考えると、お半の色っぽさが、恐しいものにも、疎ましいものにも見えた」「…………」 平次の説明の微妙さに、主人の彦七は黙りこくってしまいましたが、聴いている八五郎は、呆気に取られて鼻の穴をふくらませて聴き入っております。
— 尼が紅 『銭形平次捕物控』 青空文庫
近頃は人に顔見られるさえ疎ましい気分ですから、香合せなどをする気は微塵もありませんが、相手の尼法師の調子が滑らか過ぎて、一寸咄嗟の間には断わり切れなかったのです。
— 第五夜 悪魔の反魂香 『新奇談クラブ』 青空文庫
うっかり口を滑らして、あわてた自分の態度が疎ましいような気がして、ツイ按摩の顔から眼を外らして、フッと口を緘んでしまいました。
— 野村胡堂 『禁断の死針』 青空文庫
自分も他人も疎ましい。
— 宮本百合子 『風に乗って来るコロポックル』 青空文庫
作例 · 標準
例句