煩わしい
わずらわしい
形容詞頻度ランク #36096 · 青空 271 例
標準
troublesome
文例 · 用例
その習慣がつかない中は、忌わしく煩わしいものであるが、一旦既に習慣がついた以上は、それなしに生活ができないほど、日常的必要なものになってしまう。
— 萩原朔太郎 『僕の孤独癖について』 青空文庫
この映画の頂点はヒロインが舞台で衣裳をかなぐり捨てブロンドのかつらを叩きつけて煩わしい虚偽の世界から自由な真実の天地に躍り出す場面であって、その前のすべてのストーリーはこの頂点へ導くための設計であるように見える。
— 寺田寅彦 『映画雑感(5)』 青空文庫
二 汽車が新緑の憂鬱な武蔵野を離れて、ようやく明るい山岳地帯へ差しかかって来るにつれて、頭脳が爽やかになり、自然に渇えていた均平の目を愉しましめたが、銀子も煩わしい商売をしばし離れて、幾月ぶりかで自分に還った感じであった。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
この大きな魚漁家の娘の秀江は、疳高でトリックの煩わしい一面と、関西式の真綿のようにねばる女性の強みを持っていた。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
何となく懐しいような、馬鹿らしいような、煩わしいような恥らわしい自己嫌悪にさえかかって、そのまま手紙を二三日放って置いた。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
煩わしいのはそれが形式で、その他の気持の上での分量を何も相手に与えないから、一方の形式が目立ち過ぎて煩わしく感じられるのだ。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
三百代言|気質に煩わしいことを以て政宗を責めは仕無かった。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
紀伊の藤代から大船を出して、四五十反の帆に東々北の風を受ければ、忽ちにして煩わしい此の世界はこちらに残り、あちらの世界はあちらに現われる。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫