怪童
かいどう
名詞
標準
unusually large or strong youth
文例 · 用例
三 高等小学校時代の同窓に「緋縅」というあだ名をもった偉大な体躯の怪童がいた。
— 寺田寅彦 『相撲』 青空文庫
ついに身長六尺、力の底が知れないという怪童ができあがった。
— 坂口安吾 『曾我の暴れん坊』 青空文庫
一昔前と思い合せれば、月とスッポンの差があって、当時は囲碁界に於て木谷怪童丸と呉清源の両新人が現れて、碁界は三連星、天元等々新風サッソウたるにひきかえ、将棋の方は老朽七八段がガンクビを揃えて、あとにつゞく新風なく、養老院のような衰弱ぶりを示していたのであった。
— 坂口安吾 『戦後新人論』 青空文庫
その他、太鼓をもった醜悪な顔の怪童みたような雷、鳥と獣との間の子みたような奇怪な雷などいろいろあるが、宗達の雷神と較べたら、到底脚下にも及ばないものばかりである。
— 中谷宇吉郎 『雷神』 青空文庫
顔色あくまでも黒く、眼大きく、鼻高く、一文字の口に太い眉、それに、肩幅が広くて体じゅうに瘤のような筋肉が盛れ上っている――この辺で有名な怪童、威丈夫、剣客。
— 林不忘 『平馬と鶯』 青空文庫
そして平馬は、身体こそ怪童として近在近郷に鳴りひびいていただけに、普通の大人以上に大きかったが、まだ元服前のために、むざむざと引っ込んで味方の負けるのを見ていなければならなかったのである。
— 林不忘 『平馬と鶯』 青空文庫
つまり「水の童子」「水汲み場にあらわれる怪童」といった心持は、全部に共通し、非常にひろく行われているのである。
— 柳田国男 『故郷七十年』 青空文庫
力にかけては、怪童といわれ、恵林寺のおおきな庭石をかるがるとさして山門の階段をのぼったじぶんである。
— 吉川英治 『神州天馬侠』 青空文庫