会堂
かいどう
名詞頻度ランク #37641 · 青空 852 例
標準
church
文例 · 用例
昨年の晩秋、ヨオゼフ・シゲティというブダペスト生れのヴァイオリンの名手が日本へやって来て、日比谷の公会堂で三度ほど演奏会をひらいたが、三度が三度ともたいへんな不人気であった。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
日比谷公会堂での三度目の辱かしめられた演奏会がおわった夜、馬場は銀座のある名高いビヤホオルの奥隅の鉢の木の蔭に、シゲティの赤い大きな禿頭を見つけた。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
おりおり立ち止まっては毛布から雪を払いながら歩みます、私はその以前にもキリスト教の会堂に入ったことがあるかも知れませんが、この夜の事ほどよく心に残っていることはなく、したがってかの晩初めて会堂に行った気が今でもするのであります。
— 国木田独歩 『あの時分』 青空文庫
会堂に着くと、入口の所へ毛布を丸めて投げ出して、木村の後ろについて内に入ると、まず花やかな煌々としたランプの光が堂にみなぎっているのに気を取られました。
— 国木田独歩 『あの時分』 青空文庫
黒天鵞絨のクションのまん中に美しい小さな勲章をのせたのをひもで肩からつり下げそれを胸の前に両手でささげながら白日の下を門から会堂までわずかな距離を歩いた。
— 寺田寅彦 『B教授の死』 青空文庫
会堂内で葬式のプログラムの進行中に、突然堂の一隅から鋭いソプラノの独唱の声が飛び出したので、こういう儀式に立ち会った経験をもたない自分はかなりびっくりした。
— 寺田寅彦 『B教授の死』 青空文庫
ただその声があまりに強く鋭く狭い会堂に響き渡って、われわれ日本人の頭にある葬式というものの概念に付随したしめやかな情調とはあまりにかけ離れたもののような気がしたのであった。
— 寺田寅彦 『B教授の死』 青空文庫
パチリと一つスウィッチを入れさえすれば、日比谷公会堂の演奏、歌舞伎座の演技が聞かれるからである。
— 寺田寅彦 『ラジオ雑感』 青空文庫