跡
せき
名詞頻度ランク #5448 · 青空 8111 例
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文例 · 用例
或る時彼は書いてゐる芸術は私を知らないし、私の方でも芸術を見知つてをらぬ 又、或る時には、彼はもう一寸で芸術家だつた彼はもう少しのことで詩人であつたその人間的な足跡のほかに…… それに彼は修辞的な法則を無視してゐるので、人々は彼の自嘲をそのまゝ信じた。
— 中原中也 『トリスタン・コルビエールを紹介す』 青空文庫
『文学なぞは早晩地上から跡を絶つに決つてゐるもので、今猶文学なぞに執心してゐる奴は愚物に限る』なぞ。
— 中原中也 『非文学的文士』 青空文庫
人跡絶えた山道には、人力車の通う術もなかったので、二人の若い男女は、互に助け合いながら、蔦葛の這う細道を、幾時間となくさまよい歩いた。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
首がふとく、襟脚はいやに鈍重な感じで、顎の下に赤い吹出物の跡を三つも僕は見つけた。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
――僕はあなたの小説を読んだことはないが、リリシズムと、ウイットと、ユウモアと、エピグラムと、ポオズと、そんなものを除き去ったら、跡になんにも残らぬような駄洒落小説をお書きになっているような気がするのです。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
」祖母は剃られて青白い、眉毛の跡を吊り上げて、その老眼鏡の上から覗くやうに言つた。
— 中原中也 『耕二のこと』 青空文庫
「人間」という言葉によって、それが如何にも物珍しく、人跡全く絶えた山中であり、稀れに鳴く鶯のみが、四辺の静寂を破っていることを表象している。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
それが裏街の芥捨場や、雑草の生える埋立地で、詩人の心を低徊させ、人間生活の廃跡に対する或る種の物侘しい、人なつかしい、晩春の日和のような、アンニュイに似た孤独の詩情を抱かせるのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
ウィキペディア曖昧さ回避
跡・蹟(せき、あと) 跡 (線型代数学) 跡 (御家人)
関連項目
出典: 跡 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0