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苦心

くしん
名詞動詞-サ変動詞-自動詞頻度ランク #19846 · 青空 2860
1
標準
pains
文例 · 用例
あそこの所には苦心をしました、など一度も言った事が無い。
太宰治 自作を語る 青空文庫
そんな、苦心談でもって人を圧倒して迄、お義理の喝采を得ようとは思わない。
太宰治 自作を語る 青空文庫
作家というものは、ずいぶん見栄坊であって、自分のひそかに苦心した作品など、苦心しなかったようにして誇示したいものだ。
太宰治 創作余談 青空文庫
妹の苦しみを見かねて、私が、これから毎日、M・Tの筆蹟を真似て、妹の死ぬる日まで、手紙を書き、下手な和歌を、苦心してつくり、それから晩の六時には、こっそり塀の外へ出て、口笛吹こうと思っていたのです。
太宰治 葉桜と魔笛 青空文庫
依つて本校の創立趣旨を出来る限り屡々生徒に聞かせ、又編入者に対しては速かに本校の空気に馴れしめるやう努めて戴かんければならないと考へられるのである」 彼は、「私は考へるのである」とか、「私は思ふのである」とかを、成可く交互に使はうと苦心した。
中原中也 校長 青空文庫
内の家庭ではやつぱり苦心しなけりやあならない性分に生れたんだな……」――私はさう思ふと淋しくなつた。
中原中也 その頃の生活 青空文庫
ううむ、ううむ、と大袈裟に唸りながら、めちや苦茶に鎌を振りまはして、時々、あいたたたた、などと聞えよがしの悲鳴を擧げ、ただもう自分がこのやうに苦心慘憺してゐるといふところを兎に見てもらひたげの樣子で、縱横無盡に荒れ狂ふ。
太宰治 お伽草紙 青空文庫
雨嫌いな私は、鰍沢で、万一の用心にと、買って置いた饅頭笠を冠り、紐の結び方で苦心をしているうちに、意地の悪い雨は、ひとまず切り上げてしまって、下界を覗く空の瞳がいまいましいまでに冷たい。
小島烏水 白峰山脈縦断記 青空文庫