解纜
かいらん
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
weighing anchor
文例 · 用例
さるほどに汽船の出発は大事を取りて、十分に天気を信ずるにあらざれば、解纜を見合すをもて、却りて危険の虞寡しと謂えり。
— 泉鏡花 『取舵』 青空文庫
僕はそれを、その翌々日、酒山碼頭を日本へ向って解纜しかけた船の中で知りました。
— 渡辺温 『象牙の牌』 青空文庫
三十九年九月 解纜解纜す、大船あまた。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
解纜す、大船あまた。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
驚いたのは同行すべきはずの庄亮(歌人|吉植君)が解纜前五、六分前に、やっとリボンもつけない古いパナマ帽に尻端折りで、「やあ」と飛び込んで来たことである。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
昨日は「ダシ」といふ嵐が越後の山から佐渡へ吹きつけたので、此汽船は昨日のうちに新潟へ來て居て今朝解纜する筈なのであつたが、今日の午近くまで佐渡を離れることが出來なかつたといふことである。
— 波の上 『佐渡が島』 青空文庫
四月二十日出帆というのに、潮の工合で、二十日は早朝に解纜するから、十九日一ばいに乗り込むようにというお達しである。
— 海のモザイク 『踊る地平線』 青空文庫
(b)その後約二十年にして孝謙天皇の天平勝寶五年(西暦七五三)の十一月に、遣唐大使藤原清河らの一行も亦四艘の船に分乘して、蘇州から解纜したが、間もなく離散し、中にも清河や阿倍仲麿の搭乘した第一船は、安南の驩州方面に漂着して、安南から更に長安に歸つた。
— 桑原隲蔵 『大師の入唐』 青空文庫