藹々
あいあい
形容詞-たる副詞-と
標準
harmonious
文例 · 用例
一度室生犀星を訪ねた人は、彼の家庭が如何に和氣藹々たる春風にみち、理想の桃源境であるかをよく知つてゐる。
— 萩原朔太郎 『所得人 室生犀星』 青空文庫
肉親の愛さへも知らないほど、不遇な逆境に育つた彼が、少年の時から夢に描いてこがれたものは、和氣藹々たる家庭生活の實現だつた。
— 萩原朔太郎 『所得人 室生犀星』 青空文庫
さしたる失敗も無く、謂わば和気藹々裡に、私たちはハイヤアに乗った。
— 太宰治 『帰去来』 青空文庫
私は或る男と二人で酒を飲み、別段、喧嘩も何も無く、そうして少くとも外見に於いては和気藹々裡に別れたというだけの出来事なのである。
— 太宰治 『親友交歓』 青空文庫
蕩々たる空、藹々たる土、洋々たる海。
— 北原白秋 『新頌』 青空文庫
」摩擦の時など、他の助手さんたちは、塾生と、無駄口をきいたり、流行歌を教え合ったり、善く言えば和気藹々と、悪く言えばのろのろとやっているのに、この竹さんだけは、塾生たちが何を言いかけても、少し微笑んであいまいに首肯くだけで、シャッシャとあざやかな手つきで摩擦をやってしまっている。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫
――つまりこれから先の行手では、まことに春日遅々たるの想ひで豆粒ほどの土に藹々たる無辺の念を凝らしながら、阿吽の呼吸をはかつて、やがては個性を吹き込み、風格を注ぎ込まうといふ妙境なのである……。
— 牧野信一 『心象風景(続篇)』 青空文庫
ところが、最初の同座でどちらもそんなに大笑いをしてしまったということは、お互の羞しさも警戒も吹き飛ばしてしまったのと同様なのだから、それからはもう一座は和気|藹々となって、しばらくはなるだけ面白そうな話ばかりを誰も彼も饒舌り出した。
— 横光利一 『馬車』 青空文庫
作例 · 標準
「久しぶりに親戚が一堂に会し、和気藹々と食卓を囲んで談笑できるのは本当に幸せなことだ」
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「新しいチームだけど、和気藹々とやっていこう」というリーダーの掛け声で、職場の緊張が少し和らいだ。
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撮影現場は終始和気藹々とした雰囲気に包まれており、役者たちのチームワークの良さが作品にも表れている。
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「試合が終わればノーサイド、みんなで和気藹々と健闘を称え合おうじゃないか」と監督は選手たちを労った。
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標準
luxuriant (vegetation)
作例 · 標準
藹々たる緑陰に身を横たえ、心地よい葉擦れの音に耳をすませる。
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長年放置された古びた屋敷は、藹々たる夏草に半ば飲み込まれていた。
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熱帯の密林は藹々たる植生を誇り、未だ知られざる多くの生物の揺りかごとなっている。
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「春の穏やかな雨をたっぷりと吸い込んで、庭の木々も藹々と葉を広げているね」
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