靄々
あいあい
形容詞-たる副詞-と
標準
accumulation of clouds or mist
文例 · 用例
香水、麝香、油煙、マニラの臭氣相混じて一種縁日臭を作り、靄々然として、人自らそが上を蹈み、そが中を歩めり。
— 萩原朔太郎 『二十三夜』 青空文庫
むしろ和気靄々、とでも言つていいくらゐのものでございまして、その頃お作りになつたお歌で、あまり人の評判にはならなかつたやうでありますが、綺麗なお歌がございます。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
大任に膺ること、三十一年、憂危心に積み、日に勤めて怠らず、専ら民に益あらんことを志しき、と云えるは、真に是れ帝王の言にして、堂々正大の気象、靄々仁恕の情景、百歳の下、人をして欽仰せしむるに足るものあり。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
田舎には合祀前どの地にも、かかる質樸にして和気|靄々たる良風俗あり。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
これは、この調子で行けば、小林の飯場は和気靄々として、若い衆の足も止まり、楽しみもあり、各々の若い衆が、故郷に残して来た苦い、肉親の境遇も、幾分ぼやけ得たであろう。
— ――生きる為に―― 『山谿に生くる人々』 青空文庫
ほんとうに楽しんで面白く、和気靄々裡に一日を過ごすといった風の会だった。
— 上村松園 『随想』 青空文庫
唐の郭子儀夫妻が一人づつ中心になりその老翁夫婦をとりかこんで、一方には男子ばかり、一幅には女子ばかり集り、うから、やから、まご、うまごが、それぞれの場處に讀書し、語り合ひ、遊戲し、團欒してゐる、和氣靄々、子孫長久繁榮のやはらぎとよろこびが、全幅にあふれてゐるので、嫁入り、婿取りにはよく借りられた。
— 長谷川時雨 『「郭子儀」異變』 青空文庫
靄々たる眉のあたりに。
— 三宅花圃 『藪の鶯』 青空文庫
作例 · 標準
山々は靄々としており、頂上はかすかにしか見えなかった。
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夜明け前、湖面には靄々とした霧が立ち込めていた。
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遠くの街並みが靄々と霞んで見える。
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会議室には靄々とした空気が漂い、誰も口を開こうとしなかった。
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