曖々
あいあい
形容詞-たる副詞-と
標準
dim
文例 · 用例
何故かと云ふと、こののんびりした鐘の音を聞いて、この曖々たる日光に浴してゐると、不思議に、心がゆるんで来る。
— 芥川龍之介 『煙草と悪魔』 青空文庫
彼の精神が朦朧として不得要領|底に一貫しているごとく、彼の眼も曖々然昧々然として長えに眼窩の奥に漂うている。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
彼の精神が朦朧として不得要領的に一貫して居る如く、彼の眼も曖々然昧々然として長しへに眼窩の奧に漂うて居る。
— 小宮豐隆 『知られざる漱石』 青空文庫
」 と云う、南無阿弥陀仏の両傍に、あいあい傘の楽書のように、(となえろとなえろとなえろとなえろ、)と蛞蝓のごとくのたくり廻る。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
」「あいあい親方請取ろうか。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
あいあい、とおいでなさる。
— 泉鏡花 『浮舟』 青空文庫
「御案内引あいあい……」 と自分で喚き、「奥の離座敷だよ、……船の間――とおいでなすった。
— 泉鏡花 『浮舟』 青空文庫
」 女房は染めた前歯を美しく、「あいあい。
— 泉鏡花 『歌行燈』 青空文庫
作例 · 標準
曖々たる雲霧が谷底から這い上がり、一瞬にして登山道の視界を奪い去った。
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「曖々と立ち込める夕闇の中では物の怪に出会いそうな不気味さがあり、思わず足を早めた」
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誰一人訪れる者のない廃屋の窓際で、曖々たる埃が午後の光をぼんやりと反射させている。
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曖々たる灯火を頼りに、老いた学究は独り深夜まで古文書の解読に没頭していた。
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