海鳴
かいめい
名詞
標準
oceanic noise
文例 · 用例
そういう晩によく遠い沖の海鳴りを聞いた。
— 寺田寅彦 『夕凪と夕風』 青空文庫
火の島宮沢賢治海鳴りのとゞろく日は船もより来ぬを火の山の燃え熾りて雲のながるゝ海鳴り寄せ来る椿の林にひねもす百合掘り今日もはてぬ
— 宮沢賢治 『火の島』 青空文庫
……風は死んだのに、遠くなり、近くなり、汽車が谺するように、ゴーと響くのは海鳴である。
— 泉鏡花 『鷭狩』 青空文庫
北の海なる海鳴の鐘に似て凍る時、音に聞く……安宅の関は、この辺から海上三里、弁慶がどうしたと?
— 泉鏡花 『鷭狩』 青空文庫
韃靼海の深い、遠い、冥い響きが、海鳴りが、波の音が、潮騒が、 あ、きこえる、きこえる。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
またそれかと云って空中でもないが、不思議などうどうと云う譬えば遠い海鳴か、山のむこうの風の音とでも云いそうな音が、その日の朝明け比から始まってその日は終日聞え、夜になってもまだ聞えていたが、何時の間にか止んでしまった。
— 田中貢太郎 『不動像の行方』 青空文庫
なんだかそこからオルガンがひびいてくるような気がしましたが、でもそれは海鳴りの音をききちがえたものでした。
— DE VILDE SVANER 『野のはくちょう』 青空文庫
魚はまい日まい日丘の上で、海鳴りを聴く苦しい生活をしました。
— 童話集 『小熊秀雄全集-14』 青空文庫