蒼茫
そうぼう
形容詞-たる副詞-と
標準
vast and blue (e.g. ocean)
文例 · 用例
冬の日沖に荒れむとして浪は舷側に凍り泣き錆は鐵板に食ひつけども軍艦の列は動かんとせず蒼茫たる海洋の上彼等の叫び、渇き、熱意するものを強く持せり。
— 萩原朔太郎 『氷島』 青空文庫
蒼茫として歳月過ぎ、廣瀬川今も白く流れたれども、わが生の無爲を救ふべからず。
— 萩原朔太郎 『氷島』 青空文庫
蒼茫として夏の風、 草のみどりをひるがへし、ちらばる蘆のひら吹きて、 あやしき文字を織りなしぬ。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 五十篇』 青空文庫
車中〔一〕夕陽の青き棒のなかにて、 開化郷士と見ゆるもの、葉巻のけむり蒼茫と、 森槐南を論じたり。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 五十篇』 青空文庫
南は山影暗く倒に映り北と東の平野は月光蒼茫として何れか陸、何れか水のけじめさへつかず、小舟は西の方を指して進むのである。
— 國木田獨歩 『少年の悲哀』 青空文庫
南は山影暗くさかしまに映り、北と東の平野は月光|蒼茫としていずれか陸、いずれか水のけじめさえつかず、小舟は西のほうをさして進むのである。
— 国木田独歩 『少年の悲哀』 青空文庫
海は蒼茫として青み亙つた。
— 有島武郎 『潮霧』 青空文庫
そういう時は空と水が一緒にはならないけれども、空の明るさが海へ溶込むようになって、反射する気味が一つもないようになって来るから、水際が蒼茫と薄暗くて、ただ水際だということが分る位の話、それでも水の上は明るいものです。
— 幸田露伴 『幻談』 青空文庫
作例 · 標準
航路の先に広がる蒼茫たる大海原を眺めていると、自分の悩みがちっぽけに思えてきた。
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蒼茫とした草原の彼方に、沈みゆく太陽が最後の一線を引いた。
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飛行機の窓から、雲の合間に蒼茫たる空の深淵を垣間見た。
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標準
dusky
作例 · 標準
日が落ちて蒼茫とした夕闇が迫る中、村の家々にぽつりぽつりと灯りがともり始めた。
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霧の深い朝、蒼茫たる森の奥から鳥の鳴き声だけが響いてくる。
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街灯のない山道を、蒼茫とした闇に怯えながら急ぎ足で通り抜けた。
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