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蒼氓

そうぼう
名詞
1
標準
the people
文例 · 用例
四 たとえば、石川達三氏のような作家が、初めは「蒼氓」をかいて文学的出発をしながら、その後は「蒼氓」のうちにも内包されていた一種の腕の面を発達させて、「結婚の生態」に今日到達している姿はなかなか面白いと思う。
宮本百合子 今日の読者の性格 青空文庫
龍三や安江などの性格化、シチュエーションには、「蒼氓」でこの作者の示した好みの再現が感じられる。
宮本百合子 文芸時評 青空文庫
蒼氓」をもって現れたこの作者は、その小説でまだ何人も試みなかった「生きている兵隊」を描き出そうとしたのであろうが、作品の現実は、それとは逆に如何にも文壇的野望とでもいうようなものの横溢したものとなっていた。
宮本百合子 昭和の十四年間 青空文庫
「結婚の生態」はかつて「蒼氓」を書き「生きている兵隊」を書いて来た石川達三が、文学非文学の埒を蹴って、文学を常識性の一ばん低く広い水準での用具とした一つの実例であった。
宮本百合子 昭和の十四年間 青空文庫
初め「蒼氓」を書いて認められたこの作家が「生きている兵隊」を経て「日蔭の村」を描きやがてこの「結婚の生態」を書くにいたった今日までの足どりは、一個の男が世相の間に次から次へと押し流されつつある跡として、そこに惨憺たるものがある。
宮本百合子 「結婚の生態」 青空文庫
蒼氓」はおそらくこの作者が文学としていいものを書きたいと欲して力を傾けた素直な作品の唯一のものであったと思う。
宮本百合子 「結婚の生態」 青空文庫
「日蔭の村」は、やや「蒼氓」の線に近づいた傾きを示した作品であったが、ここでは、既に作者の習慣のようになった、あれこれを題材的に按配して書く、という大衆小説の手法に通じる外面的な方法がやはり消極の作用を示した。
宮本百合子 「結婚の生態」 青空文庫
作例 · 標準
歴史の教科書には載らないが、名もなき蒼氓たちの力が時代の車輪を動かしてきた。
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飢饉に苦しむ蒼氓たちのために、若き領主は私財を投げ打って救済に奔走した。
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詩人は、厳しい自然と共に生きる蒼氓の逞しさを讃える歌を詠んだ。
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