幽玄
ゆうげん
名詞形容動詞
標準
mysterious profundity
文例 · 用例
彼の句には、芭蕉のやうな幽玄な哲学や寂しをりもなく、蕪村のやうな絵画的印象のリリシズムもなく、勿論また其角、嵐雪のやうな伊達や洒落ツ気もない。
— 俳人としての芥川龍之介と室生犀星 『小説家の俳句』 青空文庫
蕪村の詩としては閻王の口や牡丹を吐んとす が最も有名であるけれども、単なる比喩以上に詩としての内容がなく、前掲の句の方が遥かに幽玄でまさっている。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
そのため非難するものは、蕪村の句が絵画的描写に走って、芭蕉のような渋い心境の幽玄さがなく、味が薄く食い足りないと言うのである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
それは漂泊の芭蕉の心に、或る純情な、涙ぐましい、幽玄な「あわれ」を感じさせた。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
即ち史家のいわゆる「幽玄体」なるものであるが、芭蕉は新古今集を深く学んで、巧みにこの幽玄体を自家に取り入れ、彼の俳句における特殊なリリシズムを創造した。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
前の「山吹や」の句も、同様にその芭蕉幽玄体の一つである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
だが老年にはまた、老年の幽玄な心境がある。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
それを受けて「雲に鳥」は、前のフレーズと聯絡がなく、唐突にして奇想天外の着想であるが、そのため気分が一転して、詩情が実感的|陰鬱でなく、よく詩美の幽玄なハーモニイを構成している。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
作例 · 標準
能楽の舞台には、言葉では表現できない幽玄な美がある。
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水墨画の余白には、見る者の想像力を掻き立てる幽玄な世界が広がっている。
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古都の石庭を眺めていると、日本の美意識である幽玄の境地を感じる。
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ウィキペディア
幽玄(ゆうげん)とは、文芸・絵画・芸能・建築等、諸々の芸術領域における日本文化の基層となる理念の一つ。
出典: 幽玄 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0