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希薄

きはく
形容動詞名詞頻度ランク #11676 · 青空 62
1
標準
thin (air)
文例 · 用例
この句の表面にはあらわな主観はきわめて希薄である。
寺田寅彦 俳句の精神 青空文庫
明治二十三年であったか、父が東京の博覧会見物に行ったみやげにほんとうの幻燈器械と数十の映画を買って帰ったので、長い間の希望はついに実現されたわけであるが、妙なことにこの遂げられた希望の満足に関する記憶の濃度のほうが、かの失敗した試みに伴のうた強烈なる法悦の記憶に比べてかえって希薄である。
寺田寅彦 映画時代 青空文庫
なおこの場合に同じ漢字の発音に対して、各地方的発音の異なるものを材料として、その中から都合のいいものを採るとなると s1 がさらにいっそうはなはだしく大きくなって、結局どうでもなるという事になり、かくのごとき比較の言語学上の価値はきわめて希薄になって来る事は明らかである。
寺田寅彦 比較言語学における統計的研究法の可能性について 青空文庫
しかし不幸にして科学が進歩するとともに科学というものの真価が誤解され、買いかぶられた結果として、化け物に対する世人の興味が不正当に希薄になった、今どき本気になって化け物の研究でも始めようという人はかなり気が引けるであろうと思う時代の形勢である。
寺田寅彦 化け物の進化 青空文庫
すなわち、「真田三代記」、「漢楚軍談」、「三国志」といったような人間味の希薄なものを読みふけったのであった。
寺田寅彦 科学と文学 青空文庫
いずれも科学的未来記のようなものとして、通俗的の興味は多分にあるであろうが、ほんとうの科学的精神といったようなものは実は存外はなはだ希薄なものであるように見える。
寺田寅彦 科学と文学 青空文庫
さて、このすえ付け作業がすむと今度は、両手を希薄な泥汁に浸したのちに、その手で回転する団塊の胴を両方から押えながら下から上へとだんだんなで上げると、今まではただの不規則な土塊であったものが、「回転的対称」という一つの統整原理の生命を吹き込まれただけで忽然として「生きて」来る。
寺田寅彦 空想日録 青空文庫
そのせいでもあろうか、暑さや寒さの記憶に比べて涼しさの記憶はどうもいったいに希薄なように思われる。
寺田寅彦 涼味数題 青空文庫
作例 · 標準
標高5000メートルを超えると、空気が希薄になり、一歩足を進めるのも息苦しい。
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特殊な真空ポンプを作動させて、実験容器内の気体を極限まで希薄な状態にする。
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ヒマラヤの山頂付近では、希薄な酸素を補うために重いボンベを背負うのが常識だ。
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「うわっ、高山病かな。空気が希薄なせいか、頭がくらくらしてきたよ」
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2
標準
lacking (enthusiasm, consideration, substance, etc.)
作例 · 標準
最近は隣近所との付き合いが希薄になり、同じマンションに誰が住んでいるのかもよく分からない。
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プロジェクトの成功に対する当事者意識が希薄なメンバーがいて、リーダーは頭を抱えている。
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加害者の供述からは、命の尊厳に対する意識が著しく希薄であることが伺え、世間に衝撃を与えた。
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ネット社会の進展に伴い、対面でのコミュニケーションの機会が希薄になっていると指摘されている。
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