薫く
たく
動詞-五段-カ行動詞-他動詞頻度ランク #592 · 青空 0 例
標準
to burn (usu. incense)
文例 · 用例
滋幹の方には後姿しか見えないのだけれども、暫くじっと窺っていても、父は経を読むのでも、書を繙くのでも、香を薫くのでもなく、たゞ黙然と坐っているだけなので、「お父さまはあゝして何をしていらっしゃるの?
— 谷崎潤一郎 『少将滋幹の母』 青空文庫
仮りに正しく神経衰弱が原因だつたとしても、単純な受験生のそれではあるまいし、その神経衰弱の因つて来た所を考へてみたくなる。
— 中原中也 『思ひ出す牧野信一』 青空文庫
恋愛の方はといへば、てんで問題にしたくはない。
— 中原中也 『思ひ出す牧野信一』 青空文庫
谷君がこれから出掛けて飲みませんかといふと、出たさうだし出たくなささうであつた。
— 中原中也 『思ひ出す牧野信一』 青空文庫
しかしともかく、それらの音楽によつて多くの人々が、好い気持にされてゐるのだから文句はないのだが、然しもと/\気分の暈縁なぞといふオボコイものを聴いて喜んでゐる連中が取引のこととなると俄然骨ばつてくるし、而も楽々骨ばれるやうに前以て備へてゐるので、「音楽と世態」なぞと今並べてみたくなるのである。
— 中原中也 『音楽と世態』 青空文庫
然しまあ、よく視よう、鏡なんだもの、と緊張を増すと同時に、急いで先が読みたくなくなる。
— ――人と海―― 『海の詩』 青空文庫
雨の降る日(兄のうたへる)萩原朔太郎雨の降る日の縁端にわが弟はめんこ打つめんこの繪具うす青くいつもにじめる指のさき兄も哀しくなりにけり雨の降る日のつれづれに客間の隅でひそひそとわが妹のひとり言なにが悲しく羽根ぶとん力いつぱい抱きしめる兄も泣きたくなりにけり
— 萩原朔太郎 『雨の降る日』 青空文庫
そこにふるへ、かくれつつうかがひのぞく榎あり、いのりつつ、一心に幹をけづりしに、樹樹はつめたく去り行けり。
— 萩原朔太郎 『黎明と樹木』 青空文庫
作例 · 標準
静寂に包まれた茶室で、上質な沈香をゆっくりと薫く。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
亡き人の命日に、思い出の詰まった香を仏前で静かに薫いて供養した。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
「いい香りね」と、部屋で薫かれたお香の匂いに誘われて客人が足を止めた。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview