感取
かんしゅ
名詞動詞-サ変
標準
feeling
文例 · 用例
) 茲に於て私は少々傍道をしなければならないのであるが、――由来我が文学は言葉を読むと同時に触りを感取するが重要である。
— 中原中也 『詩に関する話』 青空文庫
何故ならば、芸術の存在理由は芸術自身の裡にあること、恰も塩ッからいものが塩ッからく、砂糖が、甘いが如きものであり、恍惚は恍惚であれ、恍惚は直接|他に伝達出来るものではなく、恍惚の内部がよく感取され、即ち他の恍惚内部との相関関係に於て僅かに暗示・表現することが出来るに過ぎないから。
— 中原中也 『芸術論覚え書』 青空文庫
けれども刺身と焼肉が何より美味いという人には、到底真の料理を語ることは出来ない如く、芸術の潤いを感取し得ないような人に詩趣を語ることは出来ないと思ってる。
— 伊藤左千夫 『歌の潤い』 青空文庫
けれども、ウォルコフは、犬どもの、威勢が、あまりによすぎることから推察して、あとにもっと強力な部隊がやって来ていることを感取した。
— 黒島伝治 『パルチザン・ウォルコフ』 青空文庫
その第一行から、すでに天にもとどく作者の太い火柱の情熱が、私たち凡俗のものにも、あきらかに感取できるように思われます。
— 太宰治 『女の決闘』 青空文庫
彼は美食に事欠かぬのみならず、天稟から、料理の秘奥を感取った。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
」みんなのやさしさ、みんなの苦しさ、みんなのわびしさ、ことごとく感取できて、私の辞書には、「他人」の文字がない有様。
— 太宰治 『思案の敗北』 青空文庫
少年は、あらはに反対はしなかつたが、でも、時々さしはさむ簡単な疑問の呟きの底には、並々ならぬ深い経験が感取せられるので、才之助は、躍起になつて言へば言ふほど、自信を失ひ、はては泣き声になり、「もう、私は何も言ひません。
— 太宰治 『清貧譚』 青空文庫
作例 · 標準
森の奥深くで、彼は木々のざわめきの中に大自然の静かな息吹を感取した。
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「わあ、この絵画を見ていると、画家の震えるような孤独が胸に迫るように感取されるよ」
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相手の表情に浮かんだ微かな陰りから、彼女は言葉にならない深い悲しみを感取した。
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言葉による説明を介さずとも、演奏を通じて互いのパッションを感取し合えるのは音楽の醍醐味だ。
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