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心事

しんじ
名詞
1
標準
mind
文例 · 用例
『足を蹈んだのは僕が惡かつた、惡かつたから謝罪る、ねえ君、これは僅かだけれど膏藥代に、な、納めて呉れ玉へ、さあ』對手の心事、酒代にありと見て取つた若紳士は、事の組し易きを喜んで、手早く握つた銀貨、二枚、三枚、光る物手をすべつて男の掌に移るよと見る間に「呵」と叫んで紳士は身を轉換した。
萩原朔太郎 二十三夜 青空文庫
江戸褄の下から加茂川染の襦袢を見せるというので「派手娘江戸の下より京を見せ」という句があるが、調和も統一も考えないで単に華美濃艶を衒う「派手娘」の心事と、「つやなし結城の五ほんて縞、花色裏のふきさへも、たんとはださぬ」粋者の意中とには著しい隔りがある。
九鬼周造 「いき」の構造 青空文庫
日本でも外来語の整理が全国民の関心事となるのは欧米との戦争というような犠牲を払った後でなければ期しがたいのであろうか。
九鬼周造 外来語所感 青空文庫
常も樂しさうに見えるばかりか、心事も至て正しいので孤兒には珍しいと叔父をはじめ土地の者皆に、感心せられて居たのである。
國木田獨歩 少年の悲哀 青空文庫
こゝは英雄の心事料るべからずであるが、打まけられる湯の方では、何の斟酌もあるのでないから、倒に湯瀧三千丈で、流場一面の土砂降、板から、ばちや/\と溌が飛ぶ。
泉鏡太郎 錢湯 青空文庫
何んぞ其心事の陋劣にして、其主義の野卑なるや。
押川春浪 警戒すべき日本 青空文庫
「わいはこないに権右衛門の為に泥棒の真似までして来たのや、それやなのに、あの主婦は(政江のこと)……」「それをいいな、それを」と千恵造はなだめたが、女のためにお人善しの春松がいうべからざる事迄いいたくなる、その心事には同感出来るものがあった。
織田作之助 俗臭 青空文庫
これに向ふにはつい嘲笑や皮肉が先きに立つので世間からは、あらぬ心事を疑はれもした。
岡本かの子 上田秋成の晩年 青空文庫
作例 · 標準
彼女の心事を察すると、胸が締め付けられる思いだった。
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彼の心事は誰にも打ち明けられず、一人で抱え込んでいた。
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心事を書に記すことで、気持ちの整理をつけた。
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