血潮
ちしお
名詞
標準
spurt of blood
文例 · 用例
黒ずんだ血潮の色の幻の中に、病女の顔や、死んだ娘の顔や、十年昔のお房の顔が、呪の息を吹くやもりの姿と一緒に巴のようにぐるぐるめぐる。
— 寺田寅彦 『やもり物語』 青空文庫
そして顔の血潮をぬぐって見ると頬は紅を帯びて世にも美しい顔ばせに見えた。
— 寺田寅彦 『春寒』 青空文庫
もしもの事があったら老い衰えた両親や妻子はどうなるのだと思うと満身の血潮は一時に頭に漲る。
— 寺田寅彦 『枯菊の影』 青空文庫
そうして激昂する心を抑えてピアノの前に坐り所定曲目モザルトの一曲を弾いているうちにいつか頭が変になって来て、急に嵐のような幻想曲を弾き出す、その狂熱的な弾奏者の顔のクローズアップに重映されて祖国の同志達の血潮に彩られた戦場の光景が夢幻のごとくスクリーンの面を往来する。
— 寺田寅彦 『映画雑感6』 青空文庫
そして、思はず瞬きして、眼を注いだ時、吹き出るやうに切り口を流れた血潮が助手の左手のガアゼを眞赤に染めてゐた。
— 南部修太郎 『疑惑』 青空文庫
と、殆ど同時に、私の意識はすうつと拭はれるやうに總身から消え去つて、血潮の赤が限りなく遠くに霞んだかと思ふと、私はくらくらと倒れかかつた。
— 南部修太郎 『疑惑』 青空文庫
從つてあんまり露骨に奇々怪々だつたり、ふんだんに血潮やピストルが飛び出したり、厭やに眼まぐるしく探偵や犯人の隱現出沒する探偵小説はほんとの面白味には乏しい。
— 南部修太郎 『探偵小説の魅力』 青空文庫
彼と、一緒に歩哨に立っていて、夕方、不意に、胸から血潮を迸ばしらして、倒れた男もあった。
— 黒島伝治 『渦巻ける烏の群』 青空文庫
作例 · 標準
勝利の雄叫びとともに、血潮が沸き立つような興奮が選手たちを包んだ。
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争いの末、地面には血潮が流れていた。
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戦士は深い傷を負い、その体から熱い血潮が溢れ出た。
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標準
hot-bloodedness
作例 · 標準
若い頃の彼は、正義感に燃える熱い血潮の持ち主だった。
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このプロジェクトを成功させたいという血潮が、彼を突き動かしている。
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詩人は、自分の血潮を表現するかのように情熱的な言葉を紡いだ。
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