鮮血
せんけつ
名詞
標準
fresh blood
文例 · 用例
囚徒の頭と背とを支えていた二人の地方は、頭から腕に、いっぱい熱い鮮血をあびていた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
見ると夫れは火のやうな鮮血だつた。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
斜めに高く底見ゆるまで、傾いた舷から、二|人半身を乗り出して、うつむけに海を覗くと思うと、鉄の腕、蕨の手、二条の柄がすっくと空、穂尖を短に、一斉に三叉の戟を構えた瞬間、畳およそ百余畳、海一面に鮮血。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
乳の下を裂いたか、とハッと思う、鮮血を滴らすばかり胸に据えたは、宵に着て寝た、緋の長襦袢に、葛木が姉の記念の、あの人形を包んだのである。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
「あ、」と離すと、爪を袖口に縋りながら、胸毛を倒に仰向きかゝつた、鸚鵡の翼に、垂々と鮮血。
— 泉鏡太郎 『印度更紗』 青空文庫
既に膝に乘つて、噛り着いて居た小兒は、其なり、薄青い襟を分けて、眞白な胸の中へ、頬も口も揉込むと、恍惚と成つて、最う一度、ひよいと母親の腹の内へ安置され終んぬで、トもんどりを打つて手足を一つに縮めた處は、瀧を分けて、すとんと別の國へ出た趣がある、……そして、透通る胸の、暖かな、鮮血の美しさ。
— 泉鏡太郎 『霰ふる』 青空文庫
七|尺有餘の猛狒は苦鳴をあげ、鮮血を吐いて地上に斃れた。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
春枝夫人の嬋娟たる姿は喩へば電雷風雨の空に櫻花一瓣のひら/\と舞ふが如く、一兵時に傷き倒れたるを介抱せんとて、優しく抱き上げたる彼女の雪の腕には、帝國軍人の鮮血の滾々と迸りかゝるのも見えた。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
作例 · 標準
真っ白な雪の上に、生々しい鮮血が飛び散っているのを見て足がすくんだ。
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指先を深く切ってしまい、傷口から鮮血がドクドクと流れ出してきた。
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現場にはまだ乾いていない鮮血の跡があり、事件の発生から間もないことが推測された。
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