初志
しょし
名詞
標準
one's original intention
文例 · 用例
東京の西北方から勢を起しながら、山の手の高台に阻まれ、北上し東行し、まるで反対の方へ押し遣られるような迂曲の道を辿りながら、しかもその間に頼りない細流を引取り育み、強力な流れはそれを馴致し、より強力で偉大な川には潔く没我合鞣して、南の海に入る初志を遂げる。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
どのように言ってみても、勝治は初志をひるがえさず、ひるがえすどころか、いよいよ自己の悲壮の決意を固めるばかりである。
— 太宰治 『花火』 青空文庫
その日は終日|女梁山泊を以て任ずる妾の寓所にて種々と話し話され、日の暮るるも覚ええざりしが、別れに臨みてお互いに尽す道は異なれども、必ず初志を貫きて早晩自由の新天地に握手せんと言い交わし、またの会合を約してさらばとばかり袂を分ちぬ。
— 福田英子 『妾の半生涯』 青空文庫
いろいろ理屈をひねくって根気よく初志を捨てないのがこの人の癖である、おとよはこれからつらくなる。
— 伊藤左千夫 『春の潮』 青空文庫
怒って呆れて諦めてしまえばよいが、片意地な人はいくら怒っても諦めて初志を捨てない。
— 伊藤左千夫 『春の潮』 青空文庫
しかし中耳炎病後の影響は相当にひどく、何をやっても疲れ勝ちで遂に初志を貫きかねた。
— 石原莞爾 『戦争史大観』 青空文庫
義を見ては死を辞せざる、困苦に堪へ艱難に克ち、初志を貫きて屈せず撓まざる、一時の私情を制して百歳の事業を成就する、これら皆気育に属す。
— 正岡子規 『病牀譫語』 青空文庫
私の家にも何十人かの若い女性の方が稽古に見えるが、その中に一人や二人はすべてをすてて一生を絵で立て通そうと、本人も決心し親達もその気になってる人がないでもないが、一般に言えば女性だと年頃になったりすると家庭の事情や何かで、どうしても初志を立て通すことが難しくなり易いようです。
— ――喜久子姫御用の「春秋屏風」その他―― 『画道と女性』 青空文庫
作例 · 標準
彼は会社を設立した時の初志を忘れることなく、事業を続けている。
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若かりし頃に抱いた初志を、今も大切にしている。
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どんなに困難な状況でも、初志を貫くことが重要だ。
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