山稜
さんりょう
名詞
標準
mountain ridge
文例 · 用例
二十二日 石小舎を出発して、涸沢岳(北穂高岳)に登り、山稜を北行して、東穂高岳、南岳を経て、小槍ヶ岳(中の岳)、槍の大喰岳を経て、槍ヶ岳に到り、頂下に一泊。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
それから尾根を伝わって、下り気味になる、ちょいちょい小さく尖った山稜は、大波の間に、さざ波をだぶだぶ打ち寄せたようで、爪先が上ったり下ったりする、石の皺には、黄花の石楠花が、ちらほら咲いている、この花の弁で承けた霧の雫を吸ったときは、甘酸っぱい香気で、胸が透いた。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
やっと山稜の一角に達した、この山稜は御幣岳(南穂高岳)の頂上へと、繋がって行く、しかも鋭利なる剃刀の刃のように、薄く光って、空へ空へと躍り上って行く。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
しかし氷河を欠いた日本アルプスには、それほど雪の働きを示さないから、岩石は鋭い山稜や、尖った峰となって、粗硬な形態を示している。
— 小島烏水 『高山の雪』 青空文庫
飛騨山脈の槍ヶ岳から鎌尾根という山稜にかかる辺に、その岩石は洪水のように溢れている。
— 小島烏水 『高山の雪』 青空文庫
下から仰ぎ視て、黒い岩石の山稜に、白胡麻でも蒔いたように、細い雪が入っていると思われるのは、傍へ行くと、十町も二十町もある雪田であり、または山稜の窪みに喰い入った雪堤である。
— 小島烏水 『高山の雪』 青空文庫
稀薄な空気がみんみん鳴っていましたがそれは多分は白磁器の雲の向うをさびしく渡った日輪がもう高原の西を劃る黒い尖々の山稜の向うに落ちて薄明が来たためにそんなに軋んでいたのだろうとおもいます。
— 宮沢賢治 『インドラ[※1]の網』 青空文庫
そしていつか薄明は黄昏に入りかわられ、苔の花も赤ぐろく見え西の山稜の上のそらばかりかすかに黄いろに濁りました。
— 宮沢賢治 『インドラ[※1]の網』 青空文庫
作例 · 標準
尾根伝いに歩くと、左右に広がる山稜の絶景が楽しめた。
Illusions AI · gemini-2.5-flash-lite