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山腹

さんぷく
名詞
1
標準
hillside
文例 · 用例
紺碧のナポリの湾から山腹を逆様に撫で上げる風は小豆大の砂粒を交えてわれわれの頬に吹き付けたが、ともかくも火口を俯瞰するところまでは登る事が出来た。
寺田寅彦 二つの正月 青空文庫
白剥山の入口などは、解らなくて、森の中を一行が、離れ離れに迷うばかり、滝上りまでもやった、一時は絶望に近かった、しかし山腹に辿りついてからは、去年の路が、微かに見分けが出来た、頂は存外変りがなかった。
小島烏水 白峰山脈縦断記 青空文庫
山腹に眼をうつすと、あの雪の中で藍になって雪が消えたように見える所がある。
小島烏水 高山の雪 青空文庫
富士山は日本では三千七百七十八米突という抜群の標高を有しているが、太平洋方面は黒潮が流れるほどの暖かさで、かつ冬季は霽れて雨量が少なく、山腹以上の傾斜が急峻であるから、これも氷河を作る資格がない。
小島烏水 高山の雪 青空文庫
また富士山の「御中道めぐり」と称して、山腹の五、六合目の間を一匝する道がある。
小島烏水 高山の雪 青空文庫
友人辻本工学士に拠ると信濃越中の国境に聳えている祖父ヶ岳は、「種蒔き爺さん」が笊を持った具合に現われるので、山腹雪解の頃、偃松が先ずその形に蔓って、出るのではないかという話である、偃松の仲間入は最もおもしろい。
小島烏水 雪の白峰 青空文庫
大正池からそこまで二里に近い道程を山腹に沿うて地中の闇に隧道を掘り、その中を導いて緩かに流して来た水を急転下させてタービンを動かすのである。
寺田寅彦 雨の上高地 青空文庫
大正年間の大噴火に押出した泥流を被らなかつたと思はれる部分の山腹は一面にレモン黄色と温かい黒土色との複雑なニュアンスをもつて彩どられた草原に白く曝らされた枯木の幹が疎に点在してゐる。
寺田寅彦 雨の上高地 青空文庫
作例 · 標準
険しい山腹を縫うようにして走る登山道は、一歩間違えれば崖下に転落する危険がある。
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山腹に咲き乱れる高山植物の群生は、厳しい自然環境の中で懸命に命を繋いでいる。
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山腹に沿って作られた棚田が夕日に照らされ、幾何学的な模様を描き出していた。
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