重厚
じゅうこう異読 ちょうこう
形容動詞名詞頻度ランク #15333 · 青空 285 例
標準
profound
文例 · 用例
何故ならば『愛の詩集』を懐中にした彼の現実には、あまりに重厚で静謐な中年者の姿を思はせるものがあつたからである。
— 愛の詩集の終りに 『愛の詩集』 青空文庫
雨上りのせいもあろうが、樹木の緑の色がいかにも落着いた、重厚な、しかも美しい暗緑色をしている。
— 寺田寅彦 『札幌まで』 青空文庫
即ち「邪宗門」「思ひ出」「東京景物詩」「白金の獨樂」であるが、この中、最後の「白金の獨樂」は、作者自ら言ふ如く一日一夜の急作であつて、いかにインスピレーシヨンの激潮に乘つたとはいへ、藝術として重厚のものとは思へない。
— 萩原朔太郎 『名詩集「思ひ出」の眞價』 青空文庫
然し、ここにも先生の風|格は現れて、その突き振りたるや悠々|重厚の感じがある。
— 南部修太郎 『文壇球突物語』 青空文庫
前者は纎細簡潔、冗漫や無駄を嫌つて一字一字を惜みながらコツコツと筆を運んだが、後者は深刻重厚、筆力のあふれるままにグングン筆を走らせた。
— 南部修太郎 『氣質と文章』 青空文庫
まず第一楽章六句はおのずから温雅で重厚な気分に統一されている場合が多いようである。
— 寺田寅彦 『連句雑俎』 青空文庫
周囲には家付のものらしい古絵の屏風や重厚な書棚や、西洋人のかいた油絵がかかっている。
— 岡本かの子 『蝙蝠』 青空文庫
あはは……」 小田の分類によると、三高出身者には、軽佻浮薄派(さしずめ小田がその代表)と、重厚派の二種類あるが、吉井は、「重厚派と見られることを最もいやがっている所の重厚派」であるだけに、ねちねちした口調で、ポツリポツリ語りだした。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫