禁欲主義者
きんよくしゅぎしゃ
名詞
標準
ascetic
文例 · 用例
酒やコーヒーのようなものはいわゆる禁欲主義者などの目から見れば真に有害無益の長物かもしれない。
— 寺田寅彦 『コーヒー哲学序説』 青空文庫
禁欲主義者自身の中でさえその禁欲主義哲学に陶酔の結果年の若いに自殺したローマの詩人哲学者もあるくらいである。
— 寺田寅彦 『コーヒー哲学序説』 青空文庫
そして僕は、別に禁欲主義者ではないが、さういふ風にして得られる禁欲は、――といふよりはその基礎をなす生活ですが――それは望みを持つ我々には必要であり、大切であると思つてゐるのです。
— 島木健作 『續生活の探求』 青空文庫
或時の彼は、非人間的と云うまでの禁欲主義者であり、或時の彼は力を讚美するドンフォアンである。
— 一九二〇年(大正九年) 『日記』 青空文庫
小説では、ワルテルは友達がみな快楽に走るとき、田舎の修道院へ入って板の寝床に寝、高い書見台で、聖書や、ダンテや、スピノザなんかの禁欲主義者の本を読んでいたが、シゴイさんにとっては、国家は聖書で、飛行機はダンテやスピノザに相当するというわけだった。
— 久生十蘭 『だいこん』 青空文庫
禁欲主義者は享楽主義者同様、強く自己に執着している者です。
— マルコ伝による 『イエス伝』 青空文庫
あなたにとっては人生のあらゆる美も、いわば―― Nihil est(空の空で)で、あなたはつまり禁欲主義者であり、修道士であり、隠者であるわけでしょう!
— フョードル・ミハイロヴィッチ・ドストエフスキー 『罪と罰』 青空文庫