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既倒

きとう
名詞
1
標準
falling suddenly
文例 · 用例
わたくしたちのいま葬儀しつつある父と、その先代との間に家系も絶えんとし、家運も傾きかけた間一髪の際に、族中より選み出されて危きを既倒に廻し止めた女丈夫だという。
岡本かの子 雛妓 青空文庫
甚之助は、声をひそめ、「藩論が決った今、狂瀾を既倒にかえすは、非常手段に出るほかは、ござらぬ。
菊池寛 仇討禁止令 青空文庫
ようやく笑いがやみそうになったら、五つになる女の子が「御かあ様、猫も随分ね」といったので狂瀾を既倒に何とかするという勢でまた大変笑われた。
夏目漱石 吾輩は猫である 青空文庫
この大勢を看破せず狂瀾を既倒に回さんとのみ考えた。
原勝郎 東山時代における一縉紳の生活 青空文庫
而して支那そのものを回瀾既倒の苦境より救うものは、我が日本である。
――我輩の日支親善論 日支親善策如何 青空文庫
では、三マルとして手を打っていただきとうございます。
吉行エイスケ 女百貨店 青空文庫
一面に陳列された商品がさき盛った野の花のように見え、天井に回るファンの羽ばたきとうなりが蜜蜂を思わせ、行交う人々が鹿のように鳥のようにまたニンフのように思われてくるのである。
寺田寅彦 青空文庫
ある日、狸は自分の家で、例のとおりありがたいごきとうをしていますと、狼がお米を三|升さげて来て、どうかお説教をねがいますと云いました。
宮沢賢治 蜘蛛となめくじと狸 青空文庫
作例 · 標準
「あ、危ない!」という叫び声とともに、積み上げられた荷台が既倒し、通行人が間一髪で避けた。
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突風に煽られた看板が既倒する瞬間を目撃し、思わず足がすくんだ。
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地震の激しい揺れによって、古い石碑が土煙を上げて既倒してしまった。
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