火勢
かせい
名詞
標準
force of a fire
文例 · 用例
何せどうも、たいへんな火勢だつたからね。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
かがり火は、薪木の性と見え、時折、ぷちぱちと撥ね、不平そうに火勢をよじりうねらすが、寂莫たる天地は何の攪き乱さるる様子もなく、天地創ってこのかた、たそがれちょうものの待つ、それは眠るにも非ず覚めたるにも非ざる中間に於て悠久なるものを情緒に於て捉えようとするかれ持前の思惟の仕方を続けている。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
かがり火も張合いがなく、まもなく火勢をもとの蕊立ちの形に引伸し焔の末だけ、とよとよとよとよと呟かしている。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
どしん※ 火勢がすさまじい音を立てて募って行った。
— 岡本かの子 『窓』 青空文庫
火勢は衰へたやうに思つて、微に慰められて居た處であつたのに―― 私は途方にくれた。
— 泉鏡太郎 『露宿』 青空文庫
惜福は敢てすべからざるにあらず、而も福を惜むといふは、爐中の炭火を妄に暴露せざるが如きものであつて、たとひ之を惜むこと至極するにせよ、新に炭を加ふる有るにあらざれば、別に其の火勢火力の増殖する次第でも無い。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
あとは私と義妹が居残って、出来る限り火勢と戦い、この家を守ろうじゃないか。
— 太宰治 『薄明』 青空文庫
浴せ下ろす星降り、地上の火から空への火の伝騎のように、また、火勢を管で伸して注ぎかけるホースのように、数条の登り竜は、くきくきと天上に昇っては花影の余抹を劈んで満口の火粉を吹き、衰えては降り、また登って行きます。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
作例 · 標準
折からの強風にあおられ、火勢はますます強まるばかりだった。
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消防隊の懸命な消火活動により、ようやく火勢が衰え始めた。
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山火事は凄まじい火勢で、あっという間に山の斜面を駆け上った。
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