歳晩
さいばん
名詞
標準
year's end
文例 · 用例
(昭和11・5「政界往来」)旧東京の歳晩 昔と云っても、遠い江戸時代のことはわたしも知らない。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
それらの商店のうちでも、絵草紙屋――これが最も東京の歳晩を彩るもので、東京に育った私たちに取っては生涯忘れ得ない思い出の一つである。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
絵草紙屋では歌がるたも売る、十六むさしも売る、福笑いも売る、正月の室内の遊び道具はほとんどみなここに備わっていると云うわけであるから、子供のある人にかぎらず、歳晩年始の贈り物を求めるために絵草紙屋の前に立つ人は、朝から晩まで絶え間がなかった。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
江戸以来の名物たる錦絵がほろびたと云うのは惜しむべきことに相違ないが、わたしは歳晩の巷を行くたびに特にその感を深うするもので、いかに連合大売出しが旗や提灯で飾り立てても、楽隊や蓄音器で囃し立てても、わたしをして一種寂寥の感を覚えしめるのは、東京市中にかの絵草紙屋の店を見いだし得ないためであるらしい。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
歳晩の寄席――これにも思い出がある。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
いずれにしても歌舞伎双六は歳晩の絵双紙屋を飾り、あわせて歳晩の巷を彩る一種の景物で、芝居を愛する人も愛せざる人も、絵双紙屋の店さきに立って華やかな双六のいろいろをながめた時、おのずと“春近し”の感を起こさぬ者はなかったであろう。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
諸君の歳晩苦貧のさま目に見えるようだ。
— 大杉栄 『獄中消息』 青空文庫
「歳晩偶成」の七律が「歳華卅八属駒馳、筆硯仍慚立策遅」を以て起してある。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
作例 · 標準
歳晩を迎え、故郷の家族へ手紙を書いた。
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歳晩の寒さが身に染みる季節となった。
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歳晩の風物詩といえば、やはり大掃除だろう。
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