翻然
ほんぜん
副詞-と形容詞-たる
標準
suddenly
文例 · 用例
何とかいう芝居で鋳掛屋の松という男が、両国橋の上から河上を流れる絃歌の声を聞いて翻然大悟しその場から盗賊に転業したという話があるくらいだから、昔から似よった考えはあったに相違ない。
— 寺田寅彦 『電車と風呂』 青空文庫
そこで、彼はまた、翻然と、狡猾な奥の手を出した。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
一日の事で、十八九の一人の少年、馬に打乘り、荷鞍に着けた皮袋に、銀貨をざく/\と鳴して來て、店頭へ翻然と降り、さて人參を買はうと云ふ。
— 泉鏡太郎 『人參』 青空文庫
」 と黄八丈が骨牌を捲ると、黒縮緬の坊さんが、紅い裏を翻然と翻して、「餓鬼め。
— 泉鏡花 『売色鴨南蛮』 青空文庫
」五 のろまで愚図の悟浄のことゆえ、翻然大悟とか、大活現前とかいった鮮やかな芸当を見せることはできなかったが、徐々に、目に見えぬ変化が渠の上に働いてきたようである。
— 中島敦 『悟浄出世』 青空文庫
この上は自ら重井との関係を断ち翻然悔悟してこの一身をば愛児のために捧ぐべし。
— 福田英子 『妾の半生涯』 青空文庫
試に今日世界のあらゆる知識に達しおる人が宗教的大煩悶を味い、遂に翻然一切を棄てて父なる神に帰服せしという心的経過を描きし小説または脚本あらば、これほど現代の人に強く訴うるものはあるまい。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
其二十七 池の端の行き違いより翻然と変りし源太が腹の底、初めは可愛う思いしも今は小癪に障ってならぬその十兵衛に、頭を下げ両手をついて謝罪らねばならぬ忌々しさ。
— 幸田露伴 『五重塔』 青空文庫
作例 · 標準
彼の言葉を聞いて、私は翻然として考えを改めた。
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長年抱えていた悩みが、ある出来事をきっかけに翻然と消え去った。
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そのニュースに触れ、世論は翻然として政府への批判へと向かった。
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標準
flying (of a flag, etc.)
作例 · 標準
戦いの勝利を告げる旗が、青空を翻然と舞っていた。
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風を受けて、その紋章が翻然と力強くはためいている。
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古城の頂上では、代々の王家の旗が翻然と空に掲げられていた。
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