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他郷

たきょう
名詞
1
標準
place far from home
文例 · 用例
他郷に漂浪してもこの絵だけは捨てずに持って来た。
寺田寅彦 森の絵 青空文庫
始めての他郷の空で、某病院の二階のゴワゴワする寝台に寝ながら窓の桜の朧月を見た時はさすがに心細いと思った。
寺田寅彦 枯菊の影 青空文庫
斯くまでに師は恋しかりしかど、夢さら此人を良人と呼びて、共に他郷の地を踏まんとは、かけても思ひ寄らざりしを、行方なしや迷ひ、窓の呉竹ふる雪に心|下折れて我れも人も、罪は誠の罪に成りぬ、我が故郷を離れしも我が伯母君を捨てたりしも、此雪の日の夢ぞかし。
樋口一葉 雪の日 青空文庫
あの娘等の樣に」 他郷の町の娘等は歌を歌つたり、毬をついたり、幸福そうに學校へ通つてゐた。
梶井基次郎 川端康成第四短篇集「心中」を主題とせるヴァリエイシヨン 青空文庫
そして他郷に遊学すると同時にやめてしまって、今日までついぞ絵筆を握る機会はなかった。
寺田寅彦 自画像 青空文庫
かれは思った、他郷に出て失敗したのはあながちかれの罪ばかりでない、実にまた他郷の人の薄情きにもよるのである、さればもしこのような親切な故郷の人々の間にいて、事を企てなば、必ず多少の成功はあるべく、以前のような形なしの失敗はあるまいと。
国木田独歩 河霧 青空文庫
その読本にあったことで今でも覚えているのは、あひるの卵をかえした牝鶏が、その養い子のひよっこの「水におぼれんことを恐れて」鳴き立てる話と、他郷に流寓して故郷に帰って見ると家がすっかり焼けて灰ばかりになっていた話ぐらいなものである。
寺田寅彦 読書の今昔 青空文庫
生れてはじめて、謂わば他郷へ出たわけなのですが、自分には、その他郷のほうが、自分の生れ故郷よりも、ずっと気楽な場所のように思われました。
太宰治 人間失格 青空文庫
作例 · 標準
若くして故郷を離れ、他郷で苦労を重ねながらようやく自分の店を持つことができた。
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他郷の空の下で一人寂しく過ごしていると、実家の温かいご飯が無性に恋しくなる。
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他郷での生活が長くなると、いつの間にか故郷の言葉が少しずつ抜けていくのを感じた。
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