禁裏
きんり
名詞
標準
Imperial Palace
文例 · 用例
時の禁裏後西院天皇は茶の湯がお好きで、茶人に共通の道具癖から井戸という茶碗の名器を手に入れて、この上もなく珍重させられていた。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
ご禁裏さまから位をいただいた鈴原|※校じゃ。
— 七化け役者 『右門捕物帖』 青空文庫
ことにこの戊辰の久安四年には、禁裏に火の災いがあった。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
ある日禁裏に参内してゐた五六人の公卿達は日当たりのいい溜の間で暢気さうに雑談を交してゐた。
— 昭和五(一九三〇)年 『茶話』 青空文庫
この詮索には、主上も一方ならず御興味をもたさせられた御様子で、程なく禁裏から津守家へあてて、「住の江の忘れ草といふものを叡覧遊ばされたいから……」との御諚が下つた。
— 昭和五(一九三〇)年 『茶話』 青空文庫
そしてそれを大切に禁裏にたてまつつた。
— 昭和五(一九三〇)年 『茶話』 青空文庫
禁裏さまは公方さまよりも貴きものなるゆえ、禁裏さまの心をもって公方さまの身を勝手次第に動かし、行かんとすれば「止まれ」と言い、止まらんとすれば「行け」と言い、寝るも起きるも飲むも食うもわが思いのままに行なわるることなからん。
— 福沢諭吉 『学問のすすめ』 青空文庫
「百姓も人なり、禁裏さまも人なり、遠慮はなし」と御免を蒙り、百姓の心をもって禁裏さまの身を勝手次第に取り扱い、行幸あらんとすれば「止まれ」と言い、行在に止まらんとすれば「還御」と言い、起居眠食、みな百姓の思いのままにて、金衣玉食を廃して麦飯を進むるなどのことに至らば如何。
— 福沢諭吉 『学問のすすめ』 青空文庫