残香
ざんこう
名詞
標準
lingering scent
文例 · 用例
またある草は白猫の柔毛の感じ忘れがたく、いとふくよかに温臭き残香の中に吐息しつ。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
渉筆に、「遠恥東帰、開業授徒、享和癸亥七月、病麻疹而没、年纔二十五、府下識与不識、莫不悼惜者、親友輯其遺稿若干篇上木、予亦跋其後、小蓮残香集是也」と云つてある。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
すばらしく鼻のきく袋猫々のことであるから、辻々に到れば、すなわち鼻をひくひくさせて、今福嬢の残香漂い来る方向を、嗅ぎあて、その方向へ驀らにすっとばしたのであった。
— 烏啼天駆シリーズ・2 『心臓盗難』 青空文庫
せんざんこう、蟻食いの類に過ぎぬ。
— 寺田寅彦 『「万年筆」欄より』 青空文庫
その皮膚は丁度せんざんこうの鱗片を剥がした跡に酷似しているという。
— 寺田寅彦 『「万年筆」欄より』 青空文庫
ここでありますか」 工藤上等兵は、せんざんこうという鱗だらけの背中のような地下戦車の胴を指す。
— 海野十三 『未来の地下戦車長』 青空文庫
作例 · 標準
部屋を出た後も、彼女の纏っていた香水の残香が微かに漂っていた。
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桜の季節が過ぎても、風にはまだ花の残香が感じられた。
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「あっ、この香り…!君の香水、まだ残香がするね。」
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