仙界
せんかい
名詞
標準
dwelling place of hermits
文例 · 用例
老鶯に送迎せられ、渓水に耳奪はれ、やがて砧の音と欺かれて、とある一軒の後ろに出づれば、仙界の老田爺が棒打とか呼べることをなすにてありけり。
— 北村透谷 『三日幻境』 青空文庫
「わたしは飯田在の、某村の何某の娘であるが、今から十三年前、ちょうど十六の七月に、近くの川へ洗濯に往っておって、遁れられない因縁から、そのまま山に入って仙人になったが、両親はそれと知らないで、其の日を命日にして、供養してくれるのはありがたいが、仙界ではそれが障碍になって、修行の邪魔になる。
— 田中貢太郎 『女仙』 青空文庫
「ここへ来たからには、もう何も言わないが良い、ここは人間のくる処ではありません」 人間のくる処でないというなら仙界であろう。
— 田中貢太郎 『賈后と小吏』 青空文庫
「私の災難を救ってください、私は仙界に呼ばれているものでございます、あんたが私を救ってくだされて、山の中へ帰してくださるなら、あんたは美しい奥さんができて、災難を脱れることができます」 焦生にはその老人が何者であるかということが判った。
— 田中貢太郎 『虎媛』 青空文庫
尊は、「それは何という人で、何時この仙界へ来られたか」と訊いた。
— 田中貢太郎 『神仙河野久』 青空文庫
予は山東の泰山を知らないが、曽遊の人から伝へ聞く今の泰山は俗化してゐるらしいから、李白の登岳の詩に見るやうな縹渺たる仙界的雅趣は寧ろ此の千山に存するのであらう。
— 附 満蒙の歌 『満蒙遊記』 青空文庫
その時から彼はトオカル・ダルと世に呼ばれて、その琴は仙界の風のひびきを持つようになり、谷間を下りながら弾く時、浜辺の砂山にのぼって弾く時、風の歌を弾く時、草の葉のささやきを弾く時、樹々のひそめきを弾く時、海が夜のやみに叫ぶうつろの声を弾く時、あやしく美しい音を立てた。
— フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 『浅瀬に洗う女』 青空文庫
クレヴィンはシイアンの山で「青き琴手」と呼ばれた仙界の人に教えられた琴手であった。
— フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 『琴』 青空文庫
作例 · 標準
仙界(せんかい)の桃源郷には、不老不死の仙人が住むと言われている。
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その山奥には、まるで仙界(せんかい)のような神秘的な場所がある。
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彼の描いた絵は、見る者を幻想的な仙界(せんかい)へと誘う。
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