狂暴
きょうぼう
形容動詞名詞
標準
rage
文例 · 用例
第一、二、三、四行に於ても、第五、六、七、八行に於ても、海は猶深さよりも広さを感じさせたが、茲に於て海は深く、ふてぶてしくも狂暴である。
— ――人と海―― 『海の詩』 青空文庫
何ものにも捉はれない野蛮人めいた狂暴無智の感情の大浪と、そのうねりくねる所の狂的なリズム。
— 愛の詩集の終りに 『愛の詩集』 青空文庫
今や私共の狂暴な破壊は終つた。
— 愛の詩集の終りに 『愛の詩集』 青空文庫
カーテンの引かれなかった窓ガラスには、影絵のように狂暴な黄の顔がうつし出され、私の驚愕に無関心なように黄の手にした挙銃の引金がマリの寝姿に向って引かれた。
— 吉行エイスケ 『スポールティフな娼婦』 青空文庫
それがどういう感情であるかと問われると私にも分らないが、しかし例えばある神性と同時にある狂暴性を具えた半神半獣的のビーイングの歓喜の表現だと思って見ると、そう思えない事はない。
— 寺田寅彦 『雑記(1)』 青空文庫
」 彼等は、満洲や朝鮮をゴロツク間に、不逞なヨボや、苦力が、守備隊の示威演習や、その狂暴な武力によって取っちめられてしまうのを、痛快に思いつつ目撃して来た。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
」 幹太郎は、狂暴なものが、一時に、胸のなかで蠢くのを感じた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
この時、一寸でもその、まどろみの邪魔をすると、父は、火がついたような狂暴性を発揮する。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫