幻妖
げんよう
名詞動詞-サ変
標準
confusing people
文例 · 用例
その小都會の有樣をも、つとめて幻妖に物語つたのである。
— 太宰治 『思ひ出』 青空文庫
泥沼に陥没しかかった旅人のように、無暗矢鱈に藻掻き廻るその裸形の男三人、時に赤鬼があばれるように、時にまた海坊主がのたうち廻るような幻妖なポオズ――だが、それも極めて短い瞬間の印象でなければならぬ。
— 海野十三 『電気風呂の怪死事件』 青空文庫
此に加ふるに私が世に所謂封建骨董の江戸渇仰の徒でなく、一面、ロテイ・レニエ・ドオデエが抒情、ポー・ホフマンが幻妖の文学を並々ならず溺愛してゐる文学書生であると云ふことも亦、この二分子の交遊を年と共にいよいよ深からしめてゐるものかもしれない。
— 正岡容 『東京万花鏡』 青空文庫
おいらも、その先長えことではなし、一世一代に、手妻の一点張りで舞台を張ってみてえ気もあってひとつ根限り、幻妖摩訶不思議てえところを腕によりをかけて見せてえ気もちも大きにあるのだが、ついては、新奇の演し物をつくって、思い出話にもなるように凝れるだけ凝って呼びものにしてえと思うのだ。
— 林不忘 『巷説享保図絵』 青空文庫
南蛮風な好みとか幻想とか、邪宗キリスト教に幻妖な秘密の匂いを嗅ぎ出そうとしても、泥くさい田舎の青書生の学問では解るはずがなく、私は菓子折のような石井柏亭装幀の美しい詩集をなでさすって、解らないまま解る顔をして読んでいた。
— 室生犀星 『我が愛する詩人の伝記』 青空文庫
幻術修業 幻術修業が、どんなにほねのおれるものであったか、それはいちいち書ききれませんが、これは中世紀のヨーロッパの魔法や、インドで発達した妖術が、明時代の支那にはいってきて道教などの影響をうけて発達したもので、幻妖ふかしぎな術であったことは、いろいろの物語や本にあきらかにされております。
— 野村胡堂 『幻術天魔太郎』 青空文庫
「このうえはッ」 二少年は刀をなげすて二、三歩しりぞいて、幻妖の印をむすび、ありったけの呪文をとなえましたが、老僧はそれをうけて、ニッコリとわらって念仏をとなえると、幻術も妖術もなんのききめもなく、まるで石っころにむかって術をかけているようです。
— 野村胡堂 『幻術天魔太郎』 青空文庫
世にはかくも幻妖なる人生を送って、狂わんばかりの憤りと嫉妬と愛と憎悪との相剋に堪えやらずして、かくも奇怪至極なる殺人鬼となり果てし一人の敗残者、今は永遠の休息を取ると……。
— 橘外男 『陰獣トリステサ』 青空文庫
作例 · 標準
山奥の古刹には、人々を幻妖させるような不思議な魅力があった。
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狐に幻妖されたという伝説が、その村には残っている。
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彼の巧みな話術は、聴衆を幻妖し、意のままに操った。
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標準
magic
作例 · 標準
森の奥には、幻妖の力が宿る場所があると言われている。
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彼の奏でる音楽には、まるで幻妖のような不思議な力があった。
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昔話に出てくる魔女は、様々な幻妖を操っていた。
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標準
ghost, monster, etc., the true identity of which is unknown
作例 · 標準
夜の森では、幻妖の声が聞こえるという噂があった。
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古い屋敷には、正体不明の幻妖が棲みついていると恐れられていた。
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彼は、姿を見せない幻妖の存在を信じていた。
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