池水
ちすい
名詞
標準
pond water
文例 · 用例
さゝやかなる庭の池水にゆられて見ゆるかげ物いふやうにて、手すりめきたる所に寄りて久しう見入るれば、はじめは浮きたるやうなりしも次第に底ふかく、この池の深さいくばくとも量られぬ心地になりて、月はそのそこの底のいと深くに住らん物のやうに思はれぬ。
— 樋口一葉 『あきあはせ』 青空文庫
それが谷地の池水を距ててA―丘の後へ入りかける夕陽を眺めているときででもあると(湊の生れた家もこの辺の地勢に似た都会の一隅にあった。
— 岡本かの子 『鮨』 青空文庫
それ、谿川の瀬、池水の調べに通って、チャンチキ、チャンチキ、鉦入りに、笛の音、太鼓の響が、流れつ、堰かれつ、星の静な夜に、波を打って、手に取るごとく聞えよう。
— 泉鏡花 『怨霊借用』 青空文庫
凡そ屋舎十の四、池水九の三、菜園八の二、芹田七の一、とあるので全般の様子は想いやられるが、芹田七の一がおもしろい。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
定基が定基であったなら、一石が池水に投ぜられたのであったから、波瀾淪をも毒箭をも容易に遮断し消融せしめた。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
時には池水の深い底から、しんしんと何かが溢れて来て、ともすると冴えた輪波を拡がらせるが、それもまた何の手応へも無く、心に還つて了ふ。
— 北原白秋 『観相の秋』 青空文庫
言語は流水の如きものであつて必ず變遷する、そこで之を文語として固めてしまふと云ふと、池水のやうになつて腐る、それが腐つてしまふと云ふと、初め排斥せられた方言が何處かに殘つて居て、下行水と云ふやうな風に、何處かに殘つて居つて、そのものが何時か頭を持上げて革命的に新しい文語が起つて來る。
— 森鴎外 『假名遣意見』 青空文庫
故に此の池水のやうに文語が腐らないやうに假名遣を訂すのは必要でありますけれども、一旦文語となつたものは是れは法則である、正しいものであると云ふことを認めて宜しいかと思ひます。
— 森鴎外 『假名遣意見』 青空文庫
作例 · 標準
夏の暑い日、子供たちは池水で水遊びを楽しんだ。
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池水の透明度が低いのは、富栄養化が原因かもしれない。
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庭の池水は、いつもきれいに保たれている。
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