泰然
たいぜん
形容詞-たる副詞-と
標準
calm
文例 · 用例
けれども大隅君は、どういうものか泰然たるものであった。
— 太宰治 『佳日』 青空文庫
にも拘らず、泰然として第三金時丸は動かなかった。
— 葉山嘉樹 『労働者の居ない船』 青空文庫
泰然としていなければいけない。
— 断片 『小さき良心』 青空文庫
女房が借金取が來て仕樣がないといふと、亭主が借金取が來ても、泰然自若たりだといふと假定する。
— 泉鏡花 『文章の音律』 青空文庫
處で、此女房が眼に一丁字の無いもので、泰然自若の意味が分らなくても、其言葉で如何にも泰然自若たる處が表れてゐなければいけない。
— 泉鏡花 『文章の音律』 青空文庫
ゆえに渠は泰然と威厳を存して、他意なく、懸念なく、悠々としてただ前途のみを志すを得るなりけり。
— 泉鏡花 『夜行巡査』 青空文庫
まことや既に仏果を得て、勇猛精近の行堅固に、信心不退転の行者なれば、爾き黒暗闇の裡に処しても真如の鏡に心を照せば、胸間|霽れたる月のごとく、松の声せず鏡の音無きも結句静処を得たりと観じ、寂寞として水晶の数珠|爪繰りて泰然たり。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
温泉宿の一室に於いて、床柱を背負って泰然とおさまり、机の上には原稿用紙をひろげ、もの憂げに煙草のけむりの行末を眺め、長髪を掻き上げて、軽く咳ばらいするところなど、すでに一個の文人墨客の風情がある。
— 太宰治 『令嬢アユ』 青空文庫
作例 · 標準
予期せぬトラブルが発生したが、彼は泰然とした態度で周囲に的確な指示を出した。
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多くの聴衆を前にしても、彼女は泰然とステージに立ち、素晴らしい演奏を披露した。
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激動の時代にあっても、老哲学者は泰然として自らの研究に没頭し続けた。
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