深淵
しんえん
名詞頻度ランク #29309 · 青空 669 例
標準
abyss
文例 · 用例
さてなが魂もいやにがき、深淵ぞ さうに違ひない、海を見てると溜息が出る。
— ――人と海―― 『海の詩』 青空文庫
扨、魂はにがい深淵だぞといふやうなことを我々日本人が云ふと、一寸そぐはない感じがしよう。
— ――人と海―― 『海の詩』 青空文庫
歓べなくなるや人は深淵に面する。
— 中原中也 『生と歌』 青空文庫
そして「深淵はまた人を見返す」といふニイチェの言葉どほりになつてしまふのだ。
— 中原中也 『生と歌』 青空文庫
鏡を、ふたつ對立させると、鏡の中に、また鏡、そのまた奧に、また鏡、無限につらなり、つひにはその最深奧部に於いて、青みどろ、深淵の底の如く、物影がゆらゆら動いてゐる。
— 太宰治 『「人間キリスト記」その他』 青空文庫
人の眼も昇降機の如く、鋭角を追うて一気に上下すれば、建物と建物との間にはさまって、帯のように狭くなった天空は、ニューヨークの株屋が活動するウォール・ストリートあたりを見るような天空深淵を、下から上へとのぞかせている。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
そのような律動のある相が人間肉体の生理的危機であって不安定な平衡が些細な機縁のために破れるやいなや、加速的に壊滅の深淵に失墜するという機会に富んでいるのではあるまいか。
— 寺田寅彦 『厄年と etc.』 青空文庫
そして爪先下りのなだらかな道を下へ下へとおりて行く、ある人はどこまでも同じ高さの峰伝いに安易な心を抱いて同じ麓の景色を眺めながら、思いがけない懸崖や深淵が路を遮る事の可能性などに心を騒がすようなことなしに夜の宿駅へ急いで行く。
— 寺田寅彦 『厄年と etc.』 青空文庫
作例 · 標準
彼の心には、過去の失敗からくる深淵が横たわっていた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
人生の深淵を覗き込むような経験は、彼を大きく成長させた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
文学作品には、人間の心の深淵を描いたものが数多くある。
幻辭AI · gemini-2.5-flash