心猿
しんえん
名詞
標準
passion
文例 · 用例
こんな事を言っていると、いかにも私は我慢してキザに木石を装っている男か、或いは、イムポテンツか、或いは、実は意馬心猿なりと雖も如何せんもてず、振られどおしの男のように思うひともあるかも知れぬが、私は決してイムポテンツでもないし、また、そんな、振られどおしの哀れな男でも無いつもりでいる。
— 太宰治 『チャンス』 青空文庫
よせやい、見っともねえぞ、意馬心猿。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
よせやい、見つともねえぞ、意馬心猿。
— 太宰治 『火の鳥』 青空文庫
それこそ意馬心猿とでもいうべき、全くあさましい有様だったのだ。
— 太宰治 『パンドラの匣』 青空文庫
景気の好いお経だらう……心猿跳るを罷めず、意馬馳するを休まず――五欲の樹に遊び、暫くも住せず……あゝ。
— 牧野信一 『鏡地獄』 青空文庫
腰を屈めての辛苦艱難も世を逃れての自由気儘も固より同じ煩悩の意馬心猿と知らぬが仏の御力を杖にたのみていろ/\と病の足もと覚束なく草鞋の緒も結びあへでいそぎ都を立ちいでぬ。
— 正岡子規 『かけはしの記』 青空文庫
きらわれものの女白浪、それもお前というお人を一度見てからは、意馬心猿とやらが浅間しく乗り移った、さかりのついた雌犬同然さ――それで、悪いかえ?
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫
意馬心猿の境地ではおのずから裏切られてしまう性質のものであるから、つまり彼は剣聖の境に達したのである。
— 坂口安吾 『花咲ける石』 青空文庫
作例 · 標準
彼の心猿は常に騒ぎ立て、落ち着きのない毎日を送っていた。
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煩悩に囚われ、心猿が暴れるような日々から抜け出したいと願う。
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禅の修行によって、心猿を静めることができると彼は信じていた。
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