乾草
かんそう
名詞
標準
hay
文例 · 用例
兄の方が、釣り竿を堤防の石垣の穴にさし込んどいて、「かうして屋根を葺くんだよ」 と云つて、堤の上に乾してあつた乾草を胡桃の枝に渡して、屋根を葺いてやつた。
— 葉山嘉樹 『氷雨』 青空文庫
多分この乾草は、軍に献納した馬糧の残りであらう。
— 葉山嘉樹 『氷雨』 青空文庫
小川を渡って、乾草の堆積のかげから、三人の憲兵に追い立てられて、老人がぼつ/\やって来た。
— 黒島傳治 『穴』 青空文庫
やがて、橇に積んだボール紙の箱を乾草で蔽いかくし、馬に鞭打って河のかなたへ出かけて行った。
— 黒島伝治 『国境』 青空文庫
処々に、うず高く積上げられた乾草があった。
— 黒島伝治 『渦巻ける烏の群』 青空文庫
馭者は橇の中で腰まで乾草に埋め、頸をすくめていた。
— 黒島伝治 『橇』 青空文庫
」 けれども、若い馭者は、乾草をなお身体のまわりに集めかけて、なるだけ風が衣服を吹き通さないようにするばかりで橇からは立上ろうとはしなかった。
— 黒島伝治 『橇』 青空文庫
ドミトリー・ウォルコフは、(いつもミーチャと呼ばれている)乾草がうず高く積み重ねられているところまで丘を乗りぬけて行くと、急に馬首を右に転じて、山の麓の方へ馳せ登った。
— 黒島伝治 『パルチザン・ウォルコフ』 青空文庫