擬勢
ぎせい
名詞動詞-サ変
標準
bluff
文例 · 用例
(阿難、無我夢中に、空へ駆昇らん擬勢を示す。
— 岡本かの子 『阿難と呪術師の娘』 青空文庫
ト、敵を追って捕えよう擬勢も無く、お千世を抱いて、爺さんの腰を抜いた、その時、山鳥の翼を弓に番えて射るごとく、颯と裳を曳いて、お孝が矢のように二階を下りると思うと、「熊の蛆め、畜生。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
」 と直ぐに答へて、坂上は其のまゝ立留まつて、振向いた……ひやりと肩から窘みながら、矢庭に吠える犬に、(畜生、)とて擬勢を示す意氣組である。
— 泉鏡太郎 『三人の盲の話』 青空文庫
」と喧嘩過ぎての棒ちぎりで擬勢を示すと、「まあ、可かつたわね、ありがたい。
— 泉鏡太郎 『十六夜』 青空文庫
」「うん、」 たちまち妙な顔、けろけろと擬勢の抜けた、顱巻をいじくりながら、「ありゃね、ありゃね、へへへ、号外だ、号外だ。
— 泉鏡花 『海異記』 青空文庫
腮が動く、目が光って来た、となると、擬勢は示すが、もう、魚の腹を撲りつけるほどの勇気も失せた。
— 泉鏡花 『貝の穴に河童の居る事』 青空文庫
こいつを杖という体で、客は、箸を割って、肱を張り、擬勢を示して大胡坐に※となる。
— 泉鏡花 『菎蒻本』 青空文庫
」 このねだりものの溌猴、魔界の艶夫人に、芭蕉扇を、貸さずば、奪わむ、とする擬勢を顕わす。
— 泉鏡花 『燈明之巻』 青空文庫