はったり
はったり
名詞
標準
文例 · 用例
」 与五郎は呼吸を吐いて、「和尚が長い頭巾の頭を、木菟むくりと擡ると、片足を膝頭へ巻いて上げ、一本の脛をつッかえ棒に、黒い尻をはっと振ると、組違えに、トンと廻って、両の拳を、はったりと杖に支いて、(横須賀行はこちらかや。
— 泉鏡花 『白金之絵図』 青空文庫
常に原始的な切ったり、はったり、殺し合いをやったりする、ロマンティックなことばかりを書いている。
— 黒島傳治 『愛読した本と作家から』 青空文庫
まはったりもするでせう、だんだん岩が穿れて行くのです。
— 宮沢賢治 『イギリス海岸』 青空文庫
私たちは又冷たい水に飛び込んで、小さな湾になった所を泳ぎまはったり、岩の上を走ったりしました。
— 宮沢賢治 『イギリス海岸』 青空文庫
白い火山灰層のひとところが、平らに水で剥がされて、浅い幅の広い谷のやうになってゐましたが、その底に二つづつ蹄の痕のある大さ五寸ばかりの足あとが、幾つか続いたりぐるっとまはったり、大きいのや小さいのや、実にめちゃくちゃについてゐるではありませんか。
— 宮沢賢治 『イギリス海岸』 青空文庫
最近かたづいたとき、おたかは、向さんの娘はんは夜店歩きしはったり、番台で坐ったはったりして、男こしらえるのがそら上手だっせといいふらした。
— 織田作之助 『婚期はずれ』 青空文庫
「あんさんとは今日こんお初にござんす……」案の定、わざとらしいはったりの仁義を掛けて来た。
— 織田作之助 『青春の逆説』 青空文庫
」 とその玉のごとき手を畳に、はったり。
— 泉鏡花 『湯島詣』 青空文庫