恭倹
きょうけん
形容動詞名詞
標準
respectfulness and modesty
文例 · 用例
私は、その大家族の一人一人に就いて多少の誇張をさえまぜて、その偉さ、美しさ、誠実、恭倹を、聞き手があくびを殺して浮べた涙を感激のそれと思いちがいしながらも飽くことなくそれからそれと語りつづけるに違いない。
— 燭をともして昼を継がむ。 『花燭』 青空文庫
以上を要するに翁の生涯は「恭倹己を持し、博愛衆に及ぼし」の御勅語を国粋中の国粋たる能楽道に於て丈夫に一貫したものである事実が、この記録によっても明らかに立証されているであろう。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
「恭倹|持己、博愛|及衆」の聖訓、「上求菩提。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
しかし、どのようなことがあろうと、今日はふたたび昨日には戻らぬ訣別の面影ただよう背に、それぞれ灯火をうけた恭倹な帰りとなって散り行くのだった。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
モトの我輩なら昨日の山羊髯の手紙を見ただけでイキナリ編輯室に乗込んでノサバリ返っている筈だが、今度は正式に社長から入社の許可を受けるまで、客分のつもりで応接室に腰を据えて、恭倹己を持するつもりだ。
— 夢野久作 『山羊髯編輯長』 青空文庫
「伏て惟るに、陛下恭倹の徳あり、加ふるに聡明叡智の才を以てす。
— 木下尚江 『政治の破産者・田中正造』 青空文庫
従って彼等は国家主義者、民族対立主義者であって、コスモポリタンなる我を解する能わず、国家または民族の一員としてその義務を尽すに忠実なりと雖も、「恭倹己を持し、博愛衆に及ぼす」超国家的、超民族的にして、彼等のいうところ「八紘一宇」の一大理想その物を、かえってみずから破壊せんとしている。
— 桐生悠々 『煎じ詰めれば』 青空文庫
子貢曰く、夫子は温良恭倹譲もて之を得たり。
— 和辻哲郎 『孔子』 青空文庫
作例 · 標準
彼は部下に対しても恭倹な態度を崩さず、常に敬意をもって接した。
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その若者は、初対面の相手にも恭倹で、好感を持たれた。
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彼女の恭倹さは、古風で美しいと評されていた。
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